「ネコバス」無料で伊那の中心街を走る

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今年3月から毎晩、長野県伊那市の中心街を「トトロ」をイメージしたレトロなネコバスが走り出した。
車体はダムの畔で物置に使われていた1959年製のボンネット型「いすずBX341」。内装外観ともに改装し、車検をとって現役復活させた。日本に現存するバスとしては2番目に古い車体とされる。
企画、出資は市内で居酒屋を経営する向山等さんで、市内のビジネスホテルと2軒と契約し、宿泊客を、氏が経営する2軒の居酒屋へ無料で送迎する。さらに一般客も停車間ならば利用できる。運転時間は午後6時から11時まで、ネオンきらめく中心街を一周約40分かけて6周する。
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運転する小松良光さんはこのバスの持ち主。
向山さんと組んで運行が実現した。

伊那市生まれの私が、同じ伊那市生まれの小松さんが運転するバスの客となったのが4月27日の夜。ゆったりとした二人掛けシートは清潔で実にレトロな雰囲気。生家跡のある繁華街入舟、八幡町を通り抜け、さらに天竜河畔を走ると車窓を流れる風景までがまるで30年前に戻ったかのように見え、すべてが懐かしい。
今後はさらに契約するホテル数を増やして伊那を訪れる客のサービスに供したいというが、まさに時代の要請である「飲酒運転の撲滅」にも一役買って、さらにこのネコバスが「動く観光名物」となる兆しとなることを願った。
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ホテルに貼られたポスター。制作は東京で音楽雑誌の編集者
をつとめ、Uターンしたフリージャーナリスト中村文人さん。

投稿者:森田芳夫
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