★彡 『 七夕、あなたはどこから星に願いをかける・・・』☆☆彡  by 荒木 啓幸

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” おりひめ と ひこぼし が年に一度の逢瀬を楽しむ七夕がやってきました。

今年はいくつのロマンスが生まれるのでしょうか。 ”

 

*幻想的な機内で楽しむ、空港で願いを書き込む 

 人は天の川を探しに旅に出ます。乗り物は銀河鉄道でもよし、急行「天の川」が復活すれば尚よし、夜空に溶け込むため飛行機でもよし。一献傾けるのはやはりオリオンビールでしょうか。

 まずはアラビアンナイトの世界から。中東アラブ首長国連邦のエティハド航空は深夜の離着陸時に機内の照明が四色(白、赤、緑、青)に変化し、天井が天の川のように艶やかになります。おっと、この話を聞くと街道沿いのネオンぎらぎらの建物を想像する貴方!もうオジサンですぞ。

アラブ首長国連邦国営エティハド航空機内の4色に変化する照明

 さて、日本航空、ANA(全日空)では今年も各地の空港で短冊を用意し、利用者に願いを書いてもらい7月7日まで空港で飾った後、仙台の大崎八幡宮、栃木県の足利織姫神社にそれぞれ奉納されます。空港では浴衣姿の織姫がお迎えし、7月7日の夕刻には様々なイベントが繰り広げられます。

成田空港国際線出発ロビーの七夕飾り

 

*復興東北で七夕祭りに参加する

 ひと月遅れで七夕を祝う東北の被災地では今年も準備に追われています。昨年は仙台の七夕祭りをはじめ多くのお祭りの開催が危ぶまれましたが伝統の灯を消したくないという地元の熱い思いと、全国からの支援で開催にこぎ付きました。岩手県陸前高田市の「うごく七夕」は町にあった30台の七夕飾りの屋台が津波に流され残ったのはわずかに3台でした。3台でも祭りをやろうと決めたものの、飾りつけはすべて手作業、とても間に合わないと知った近隣の出身者が応援に駆けつけたそうです。

 昨年、この様子がテレビで紹介されました。番組に出演していた福島県三春町在住の  芥川賞受賞作家である玄侑宗久さんが述べていました。

 「今年の七夕には大きな意味がある。津波の犠牲になった多くの御霊がお盆に帰ってくるとき、家が流され、町が流され目印がなくなってしまった。だから七夕の飾りで町を練り歩き、お~~い、ふるさとはここだぞと迎えてあげるためのものなのです。」・・・と。

 今年も仙台の七夕祭りは8月6日~8日、陸前高田のうごく七夕は8月6日~7日に開催されます

 

( 2012年7月7日 寄稿 )