『篤姫』第1回「天命の子」

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いよいよスタートしました『篤姫』。今回は視聴率がとれない幕末もので、途中で気分が萎えてしまうのではないかと心配ですが、他の先生方のブログ同様、とりあえず最後まで書き続けることを目標にしたいと思います(大丈夫かな)。なお、この『篤姫』関連でもっと詳しく知りたい方は歴史作家桐野先生のブログ「膏肓記」がおすすめです。
史実でも原作でも篤姫(於一)のエピソードは少ないのでしょう。母お幸が懐妊し、怪しげな坊主が「その娘を江戸に連れてまいれ」などと言い出すし、1837年のモリソン号事件では、3歳のミニ於一1(永井穂花)がいきなりアメリカとの交渉の場に飛び出してくる始末。どうせならもう少しモリソン号事件にも時間を割いてほしかったんですけどね。でも、今和泉の浜辺を登場させながら、原作にあった兄忠冬が近所の子にいじめられているのに立ち向かった武勇伝くらいはドラマでも演じてほしかった気がします。
さらに成長してミニ於一2(岩本千波)に。ここで百姓がご飯食べられないのを知り、いきなり「どうして私は食べられるのか」などと云って断食するし、郷士の西郷吉之助(隆盛)は自談判しているし、ずいぶん農民層の視点で描きすぎている気がしないでもありません。せっかくなら幼馴染の設定でミニ肝付尚五郎(小松帯刀)も出せばよかったのに……。
それにしても初回は、メインのキャストを総出演させたような内容で、時代もすっ飛んでいき、もうヒロインの宮崎あおい於一まで成長しています。徳川家祥(家定)の堺雅人さんのバカ殿役はちょっとおかしかったです。『新選組!』ではインテリの山南敬介役だっただけに、このギャップが。
あと、高校レベルの教科書では藩政改革をした傑物として紹介されていた調所広郷は、ずいぶんと悪人役で描かれていますね。あとで斉彬が藩主になることを考えれば仕方ないのかもしれませんが。その調所に於一が直接、今和泉家の窮状を訴えるというのもすごく変。しかも、調所は於一に琉球密貿易のことをばらしているし。藩の機密をいきなり訪ねてきた小娘に暴露しますか。どうしても主人公と絡ませたかったのかもしれませんが。
史跡紀行ではいきなり鹿児島の鹿児島市と指宿市の2箇所を紹介していました。取材した鶴丸城跡、今和泉本邸跡、今和泉小学校の手水鉢など懐かしいです。しかし、初回でこんなに飛ばして大丈夫なのでしょうか? 鹿児島と江戸以外はあまり関連舞台が少ないだけに心配です。ということで第1回は鶴丸(鹿児島)城跡と城内にある黎明館のスタンプをUPします。日本の名城100でスタートしたスタンプラリー。鹿児島城もそのひとつですが、スタンプは黎明館に保管されています。
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はい、今回からはじまる篤姫関連写真・スタンプのコーナーの元ネタは、大河ドラマ『篤姫』の副読本となる下記の本です。ただし、場合によっては本で紹介しきれなかった写真やスタンプが登場することもありますので乞うご期待!

『天璋院篤姫と幕末を旅する』
B5版 128P 1000円
2007年11月発行。12月2刷。第13代将軍徳川家定の正室として薩摩の島津家から嫁ぎ、激動の幕末を徳川家とともに生きた天璋院篤姫49年の生涯。本書では生誕の地の鹿児島から江戸、さらに幕末の舞台となった下田・横浜・京都などへエリアを拡大。篤姫や関連人物ゆかりの史跡からグルメ・おみやげ・沿線の記念スタンプまで旅の情報も充実しています。当会員の久芳勝也画伯の絵地図も必見。→詳細ページへ

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初回は19~21時の時間帯に特番が目白押しだっただけに、視聴率もちょっと心配。なお、このあとテレビ朝日でかつて大河ドラマにもなった海音寺潮五郎原作の『天と地と』(松岡昌宏主演)が放映され、続けて観ておりましたが、前回の大河ドラマ以下の内容にまたも居眠りしてしまいました。こちらのコメントは割愛させていただきます。
投稿者:管理人
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