『篤姫』第11回「七夕の再会」

NO IMAGE

 時代も話もデンデンムシのように進みませんね。
 まあ、本編の江戸に入ってしまうと話が急速に進みそうな気がしますが、あえて3月までは鹿児島で引っ張るようです。その前に篤姫にはもう一度だけ両親や幼馴染などに会わせてやりたいという制作側の配慮なのでしょうか。
 篤姫が御台所になる決心をし、輿入れの時期も近づいているので、今和泉家の両親にももう一度会わせてやろうという斉彬の配慮。ひょんなことからこれが肝付尚五郎に知られ、尚五郎は「江戸へ行かせてくれ」と言い出す。これがきっかけで篤姫と尚五郎が七夕の日に再会できましたとさ。めでたし、めでたし。といったところで特筆すべきところもなくなってきました。どうも江戸と鹿児島の二元中継が鹿児島に重きを置きすぎて、江戸の話が散漫になっているような気にがしてなりません。
 あと、ひとつ気になったのは、尚五郎が茶屋で食していたのは両棒(ぢゃんぼ)餅ではなかったかという点です。両棒餅は鹿児島の郷土菓子で、串が1本でなく2本刺さっているのが特徴です。ぢゃんぼとは鹿児島の訛りで上級武士が刀を2本脇に差していた姿だそうで、そこからつけられたそうです。餅の面積が広いので串を2本刺してバランスをとっているのでしょう。仙巌園(磯庭園)の名物です。
 史跡紀行では鹿児島県南さつま市坊津町を紹介していました。今回登場した星合香のルーツとなる香を伝えたのが、奈良時代に唐から戒律を伝えるためにやってきた鑑真ゆかりの地です。江戸時代には薩摩藩密貿易の地になっていたようですが、今回は坊津を紹介するために強引に香の話をもってきたような感じです。何もそこまでしなくてもと思ったのが正直な感想で、未踏の地ですので写真もスタンプもありません。今回はこれにて失礼させていただきます。
 前回、家祥がアヒルを追いかけるシーンを創作と書いてしまいましたが、桐野先生の御指摘でこれは史料にも見られる出来事で史実のようです。不勉強のため失礼致しました。詳しくはこちらをご覧ください。
投稿者:管理人
【人気blogランキングへ】