旅行者の足としてのバス(TG)

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夜行の「高速ツアーバス」に乗ってみる①  by 多賀 泰彦

  • 2012.09.04

  新高速乗合バス制度では、交通弱者を忘れないで!    この夏に、高速ツアーバスを利用して東北へ出かけてみた。  往きのバスは新宿駅西口発、東北新幹線古川駅方面行き、帰りの高速ツアーバスは盛岡駅西口から利用した。  深夜の新宿駅西口の指定された場所では、ツアーバスの係員が「受付を!」と声かけていた。歩道上には利用客がたむろし、独特の雰囲気。しばらくして指定された号車に案内され、乗車口の座席票を確認して座席に着いた。    オリオンツアーの便名2111便スタンダードという内容のツアーバスであった。バスの乗車口には、国土交通省によって決められた「高速バス表示ガイドライン」に沿って表示が […]

安くて安全な高速ツアーバスは「新高速乗合バス制度」に移行できるのか②  by 多賀 泰彦

  • 2012.08.06

 ●高速ツアーバス業界の自主的努力にも期待したい  7月19日付の日本経済新聞の一面トップ記事によれば、今回の安全規制強化で、ツアーバス事業から撤退したバス運行会社が100社にも上るという。しかも8割強もの運行会社が法令違反していたという。少人数で経営しているような運行バス会社が規制強化で対応が取れないというだけで、結果として排除されることになるとすれば、いったい今まで国交省は何をしてきたのかという声が上がってもおかしくはない。  7月下旬に、新しくスタートする高速バスの新制度「新高速乗合バス制度」は、従来の高速乗合バス(路線バス)と高速ツアーバスを制度として一本化し、高速ツアーバス運行委託の […]

安くて安全な高速ツアーバスは「新高速乗合バス制度」に移行できるのか①  by 多賀 泰彦

  • 2012.08.04

 ●高速ツアーバスのハーヴェストライナーが倒産      7月20日の朝10時過ぎ、新宿駅西口の新宿センタービル前から1台の高速ツアーバスが出発した。行き先は「蓼科・白樺湖・車山」とステッカーで表示されていた。乗客も慣れているのか、スムースに路上からバスに乗り込んでいった。  このツアーバスは、4月末の関越自動車道の高速ツアーバス事故が起きるまでは、事故を引き起こしたバス旅行会社ハーヴェスト・ホールディング(ハーヴェストライナー)によって運行されていたものだった。事故後、運休していたコースを新しく長野県上伊那郡箕輪町に本社のあるバス旅行会社のトラビスジャパン(花バス観光)が […]

鉄道代行バス紀行② 岩手県盛駅から釜石~宮古へ  by 増井 隆之

  • 2012.06.27

 バス停盛駅から次に乗り継ぎするバスまでの時間が約1時間半あり、三陸鉄道盛駅の駅舎へ向かった。駅舎の前に立ってみて驚いた。盛駅が「ふれあい待合室」と名付けられて、地元の人達や旅行客の憩いの場になっていたのだ。いかにも三陸鉄道らしいお客さん本位の営業策と見た。中に入り地元の方々と三陸鉄道の話しをしながらコーヒーを飲んでいると、時間があっという間に過ぎていった。    これから先は、盛発釜石行きのバスに乗る。途中、大船渡市内の高校前に停まり、三陸鉄道の三陸駅や吉浜駅の駅近くや、仮設住宅がある平田総合公園などをこまめに寄って釜石駅に向かって走る。運賃は盛から釜石間は1050円。運行時間も気 […]

鉄道代行バス紀行① 気仙沼から盛駅へ  by 増井 隆之

  • 2012.06.21

 3月23日朝、栗原市築館町からバスを利用して東北本線石越駅へ向かった。  まず一ノ関駅まで行き、大船渡線の快速列車「スーパードラゴン」に乗り気仙沼駅で下車。この快速列車は以前は2両で運行していたが、ダイヤが改正されて今は1両で運行していたがが、乗ってみると意外に利用客が多くいて、立ち客も眼についた。  気仙沼駅で乗り継ぎするバスは発車まで2時間ちょっとあり、駅から歩いて20分ほどのところの仮設店舗で昼食をとることにした。今は地元でお金を使うのもボランティア活動の一部であるという思いも働いて、店を探した。仮設店舗とは言え、ここに店舗を構えるためには審査が必要であり、大変だったらしい。私が探して […]