地域からの発信

第36回全国都市緑化信州フェア
by 荒木啓幸

  • 2019.03.01

信州花フェスタ2019 ~北アルプスの贈りもの~ 信州から春の訪れを告げる花便りが届くころ、「信州花フェスタ2019」(4月25日~6月16日)が始まります。 正式には、「第36回全国都市緑化信州フェア」といい、「全国都市緑化フェア」は、緑がもたらす快適で豊かな暮らしがある街づくりを進めるため、1983年から全国各地で開催されている花と緑の祭典です。 長野県での開催は、今回が初めてです。 「信州花フェスタ2019」では「北アルプスの麓から広がる 花と緑に包まれた しあわせ暮らし」をテーマに、「山麓」「里」「まちなか」を様々なイベントとともに、メイン会場となる松本平広域公園(信州スカイパーク)を […]

軽井沢の夏、音のある世界③  by 伊本 俊二

  • 2013.10.09

豪快でさわやかな雷 有島の描写した雷も、一世紀たつと多少はさま変わりしたようだ。窓から眺める矢ヶ崎山は標高1,184メートル、冬はスキー場のゲレンデに変わった。近年の雷は一天にわかにかき曇ってやって来ない。夕立を思わせる灰色の雲が広がり、森ではヒグラシゼミが「カナ、カナ、カナ」と雨の訪れを告げる。 続いて南の佐久地方から暗雲が忍び寄り、強い風が吹き出して、矢ヶ崎山に暗雲がかかると、雷様の登場である。時期によっては北の浅間山から、東の群馬県側から来る時もありそれが合流することもある。 サンダーボルト(落雷)攻撃の凄さや、しのつく豪雨は、百年前とは変わりなく、また暴れん坊の去った後の壮快さも同じで […]

軽井沢の夏、音のある世界②  by 伊本 俊二

  • 2013.10.03

堀辰雄の「雉子日記」より 『廃線となった信越本線の錆びた鉄路に沿った雑草の中に、きょうも餌を探す雉子(きじ)の夫婦をみつけた。ケン、ケンと高い鳴き声を聞かなくなって数年たったが、無事に生きていたようだ。』     信越線の廃線になった鉄路の上を散策する雉子(キジ) 堀辰雄の「雉子日記」に、追分の宿で綺麗な尻尾をしていた雄を射止め損じ、翌日に猟犬ジャックがつかまえて噛み殺し、雉子鍋にして食べたが、少し不気味で出あまりうまいと思わなかった、とある。 「雉子も鳴かずば撃たれまい」の諺があるが、時代は変わった。目の前の中睦まじい番(つがい)を記事鍋して食べる気にはならない。 〝長生 […]

軽井沢の夏、音のある世界①  by 伊本 俊二

  • 2013.09.15

    音が溢れる軽井沢の夏   ヤマボウシの白い花が高原の樹林を飾ると、軽井沢の夏が訪れる。森の野鳥は賑やかに、一斉に囀り始め、ソプラノアからテノールまで、個性ある歌い手の競演が始まる。 ホー、ホケッキョと〝法華経〟を唱えるウグイス、〝特許許可局〟と聞こえるのはホトトギス、そして重々しくカッコウ-。春から夏にかけての繁殖期、オスは花嫁探しに忙しく飛び回る。 ケン、ケン、と雉子の声がする。そろそろ日が暮れるので、巣に戻るのだろう。繁殖の季節が終わって盛夏が過ぎる頃、雉子は姿を消す。それまで朝夕、甲高いごあいさつを聞かせて欲しい。     &nb […]