過去のアーカイブ

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2009ヨーロッパ鉄道旅日記6

  • 2009.08.06

ハーメルン  ドイツにはいくつもの街道がある。ここツェレの町があるエリカ街道を並行するようにして、グリム兄弟の童話にちなんだ「メルヘン街道」が通っている。グリム兄弟の生誕地ハーナウからブレーメンまで約650KMの街道である。ツェレ2日目は、童話『ハーメルンの笛吹男』の舞台ハーメルンを訪れる。ハノーバー経由で約1時間の鉄道旅だ。  訪れた日曜日は、旧市街の中心にある「結婚式の家」の前の広場で市民が披露する「ハーメルンの笛吹男」の劇が行われた。主演の笛吹男役は美しい女性で、鼠役の子どもたちを含め100人程の市民が熱演。周りを囲む各国の観光客に配慮して、物語の説明も国際的で、当然に日本語の説明もあり […]

北海道の動物たち(第3回オオワシとオジロワシ)

  • 2009.08.04

オオワシ…タカ目タカ科ウミワシ属。全長90~100㎝で、翼開長200~250㎝、体重4~9㎏に達する。日本に生息するワシタカ類の中では最大で、天然記念物に指定されている。肩と尾羽が白く、大きくて黄色い口ばしが特徴。 オジロワシ…タカ目タカ科ウミワシ属。全長約80cm、翼開長約200㎝、オオワシよりもひと回り小さめ。オオワシと外見は似ているが尾羽だけが白いところが特徴で名前の由来でもある。  冬の知床を旅していると時々彼らと出会う。木の上から私たちを睥睨していたり、流氷の上でカラスと餌の取り合いをしていたりと、様々な姿を見せてくれる。しかし写真を撮るとなるとなかなか難しい。まず個体数が少ない。エ […]

『天地人』第31回「愛の花戦(はないくさ)」

  • 2009.08.02

「花戦」とは、いかにも朝鮮出兵を煙にまいたようななんともほのぼのとしたネーミングですが、これは実がなる、ならない、つまり子ができる、できないの別の意味合いもあったんでしょう。  北政所が活けた「ヒメサユリ」を淀が越後から大量に取り寄せ、希少価値を台無しにしたというエピソードは『絵本太閤記』に出てくる佐々成政の逸話から採用したものでしょう。成政が北政所に珍花として献上したクロユリを、淀が知って白山で大量に採取し、無造作に活けたため、成政は北政所の怒りをかい切腹させられる。もっともこれ自体、かなりマユツバものですがね。しかし、なんとなく北政所が鶴松を殺したようなニュアンスが伝わってきて少々不気味で […]

2009ヨーロッパ鉄道旅日記5

  • 2009.07.30

ツェレへ  エリカ街道とは、大変ロマンチックな名前の道である。ハンブルグ近郊に多く咲く紫色の「エリカの花」の名を付けたこの街道は、ハンブルグを起点にしてハノーバーまでつづく。その街道の途中にツェレの町がある。滞在する二日間、鉄道駅からは1キロ程離れた、木骨組みの家が並ぶ旧市街に宿をとる。  1200年代に建てられた元リューネブルグ公爵の居城を頭にして、端から端に歩いても10分足らずの4、5本の石畳の通りに、約480軒の木骨組みの家が連なる。カラフルな色の家々は、2階以上が外側に張り出た家が多く、1階の面積が税金の対象になるため、居住部分を2階以上に求めたという、町の歴史がうかがえる。  イギリ […]

北海道の動物たち(第2回エゾシカ)

  • 2009.07.28

 偶蹄目ニホンジカ科ニホンジカの亜種。ニホンジカより大きく、雄は体長90~190cm・体重50~130kg、雌は体長90~150cm・体重25~80kgに達する。北海道全域に住んでいるが、道央から道東にかけての森で多く見かける。特に知床や阿寒では道路や線路にまで現われ、車とぶつかったり列車を止めるなど日常茶飯事な出来事でもある。  なんとも愛らしい容貌であり、少しお間抜けなところが可愛いエゾシカ。冬の道東を旅すると、人間に出会う数よりもエゾシカに出会う数の方が多い。蝦夷地に天敵であるエゾオオカミがいた頃は自然に数が調整されていたのだが、人間によってエゾオオカミが駆除されてしまってからは数が増え […]

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