六甲周辺のケーブルカー乗り歩き① by 増井 隆之

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昨年の10月末、まだ乗ったことがないケーブルカー巡りをしてきました。

朝を兵庫県西明石駅周辺のホテルで迎え、西明石駅から三ノ宮駅まではJRで行き、まず阪急三ノ宮駅で「六甲まやエンジョイパス」を1900円で購入しました。このフリーパスは、昨年3/20~11/30までの間の企画切符で、このあと向かう六甲山付近の乗り物は当然ですが、発行する鉄道会社の全線も乗り降り自由という、とてもお得な1日フリーパスです。私が購入したのは、阪急版のパスで、次の行程で回ってきました。

阪急三ノ宮8時11分―8時19分阪急六甲8時30分―(神戸市営バス)8時45分ケーブル下9時―(六甲ケーブル)9時10分ケーブル上9時45分―(摩耶鉄道バス)10時05分星の駅10時20分―(摩耶ロープウェイ)10時25分虹の駅10時40分―(摩耶ケーブル)10時45分摩耶ケーブル下11時11分―(神戸市営バス)11時22分阪急六甲

六甲駅からのバスは、途中にある大学を目指す生徒で満員、その学校を過ぎると私を含め3人しか乗客はいません。バス停から六甲ケーブルの駅までは登り坂がキツく、歩くには時間がかかります。六甲ケーブルのケーブル下駅から乗車したのは、1枚目の写真に載っている車両で、2両編成の客車です。片方は窓ガラスがありますが、手前側の車両は窓ガラスがなく、トロッコ列車タイプで、天井もスケルトンタイプです。今日のように天気が良くて、気温が高めな日ならとても気持ちがよく、快適です。ケーブル下の駅舎はとてもノスタルジックな造りで、平成19年には、近代化産業遺産に登録された事を示すプレートもありました。

六甲ケーブル

この先、摩耶ロープウェイ乗り場へは摩耶鉄道バスで向かいます。途中には、六甲山ホテルや神戸市立六甲山牧場があり、牧場横を通過する時には、羊が沢山見えて、牧場に入らなくても癒されるような気分になります。

摩耶ロープウェイで下へ向かう客は私1人だけで、貸切状態でした。あまりに利用者が少ないからか、車内には30kgのおもりが8個、前後に4個ずつ置いてありました。

摩耶ロープウェイを降りて次は摩耶ケーブルの乗り場に向かいました。発車までには時間があるはずでしたが、いきなりケーブルカーが動き出しびっくりしました。その理由は、現在保線工事を行っていてその工事に必要な物を運搬するためと係員から聞きました。やがて時刻表通りに発車をするためケーブルカーが戻ってきました。

2枚目の写真が摩耶ケーブルです。この車両はケーブル下駅に着いた後、工事用のレールを載せるため、車体横にビニールを付けていました。その場にいた工事関係者からケーブルカーに使われるレールは海外から購入されたもであり、国内でケーブルカー用に加工されてから使われるとのことです。通常在来線で使われるレールの重さは1メートル50kgですが、この摩耶ケーブルに使われるのは、1メートル約33kgになっています。レールを運ぶとき、ケーブルカー用のレールを付けた反対側に、バランスを取る為に、通常の50kgレールの2メートルサイズを2本を取り付けるとのことです。

摩耶ケーブル

ケーブルカーのレール交換の作業を見るのは初めてでしたので、その説明を私は興味深く聞きました。説明してくださった工事関係の人に感謝しながら、摩耶ケーブルをあとにしました。そして再び神戸市営バスで阪急六甲駅に向かい、さらに能勢ケーブルカーを目指しました。

ちなみに3枚目の写真が今回使ったフリーパスですが、2012年11月末までと記されている理由は12月から2013年3月末まで、摩耶ケーブルと摩耶ロープウェイのリフレッシュ工事が行われるからだと思います。

フリーパス

 

( 2012年2月18日 寄稿 )