手漉き和紙の里(KK)

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 栃木県那須烏山(なすからすやま)市は旧下野国東端にあり、東側の八溝(やみぞ)山地から西側は喜連川(きつれがわ)丘陵が広がる。町名は烏が金の幣束(へいそく)(裂いた麻や畳んで切った紙を細長い木に挟んで垂らしたもので、尊敬語では御幣といって親祭用具の一つ)を落とした土地に、那須資重(すけしげ)の築城によることからの由来。那須一族の支配する烏山城3万石の城下町として栄えた。中央部を那珂川が流れ、左岸の開けた段丘に市街が広がり、武家屋敷跡も残る。大正11年(1922)に烏山線が開通し東北本線と接続したが、それまでは奥州街道の要衝としての宿場町でもあった。昭和29年(1954)、境、七合(ななごう)、向田(むかだ)の3村と合併、2005平成の大合併で南那須町と合併して那須烏山市となる。古来、山と清流のあるところに和紙は生まれるとされており、蛇姫様の城下町烏山に和紙が伝承されてきたのも、那須、八溝連峰と那珂川という清流に恵まれたからである。
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 下野国の和紙が登場するのは、奈良朝の天平宝字4年(760)のことで、「写経料紙を産出す」とあります。日本への紙漉き技術が伝播されてまだ間もない時代、後鳥羽上皇の建保年間(1213~18)に、那須十郎が越前(現・福井県)から紙漉き職人を招き、那須奉書を漉かせた。江戸時代には檀紙、十文字紙、程村(ほどむら)紙などの良紙を生む。
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 とくに烏山和紙を代表する程村紙は、世に厚紙の至宝とまで言われ、昭和45年に烏山町重要文化財に選択された。これを祈念して、烏山和紙会館が開設され伝統文化の保存に努めている。厚紙和紙の手漉き技術は、国の選択無形文化財になっている。強靭な厚紙和紙は450年の伝統日本一野外劇「山あげ祭り」の山に使われている。
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烏山和紙会館 那須烏山市中央2-6-8
●JR烏山線烏山駅から徒歩10分。入館無料。9時~17時30分。火曜休。TEL0287-82-2100 
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( 2009年2月3日 寄稿 )

 

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