旅行者の足としてのバス(TG)

 

 「旅博2012」(JATA主催)が、9月21日から23日まで、東京ビッグサイトで開かれたので出掛けてみた。訪れた22日は、一般公開日だったが、海外ばかりでなく国内からの出展も多く、また来場者も多く大賑わいであった。

「 旅博2012 」 の会場は大賑わい

 その一角に、ウィラートラベルが自社のバスを2台持ち込んで、体験乗車をさせていたので、その1台に並んで乗ってみた。

ウィラートラベルの高速ツアーバスの試乗風景

 ピンク色のバスは、同社が東京〜関西間に走らせる高速ツアーバスに使用している車両で、コクーン(cocoon=繭型)と呼ばれるバスだった。車内は横2列19人乗りの大型バスで、バスとは思えないプライベート空間を売り物にしていた。

「cocoon」 の内部  繭のように一人一人の席が区切られている

 座席に座ってみると、個室に近い感覚を持てる造りで、座席シートも目一杯倒せば140度になるという、夜行高速バスを利用する乗客にはありがたい仕様だ。洋服掛けのフックや、電気のコンセント、小さなデスクなどがあり、WI-FIにも対応し、便利に出来ている。寝てしまえば、あまり用もなさそうなテレビ、映画、ゲーム。音楽などが楽しめる小型モニターもついている。料金は新宿駅西口〜大阪駅で、平日7600〜8900円。週末1万800円ほど。標準的な高速ツアーバスが4000〜5000円、高速乗合(路線)バスが7000円という料金に比べてみれば料金は高いが魅力はありそうだ。もっとも高速乗合(路線)バスのJRバスの青春ドリーム号(5000円、むろん年配者でも利用できる)や、同じくJRバスのプレミアムシート(9900円)や、スーパーシート(8600円)というものあり、東京〜京都・大阪は高速バスの正に激戦区である。

 会場で配布されたパンフレット「WILLER MAGAZINE」2号には、「安全の軌跡」「WILLERの安全運行」などの特集記事が組まれていたが、今後とも安全運行には最大の力を入れてほしいものだ。

バスのボディにはWILLERの名前が旅行会社と運行会社名として表示がはっきり記載されていた

 「旅博」は大いに賑わっていたが、会場のぽつりと空いた空間が気になった。出展者の「中国国家観光局」が出展を急遽止めたためだ。観光は交流も大切な要素だけに、「政治」を持ち込んでほしくはないのだが、きわめて残念な出来事である。2年前、2010年「旅行博」の際も同じような問題で、中国が直前に出展を中止したことを思い出させてくれた。ともあれ観光バス業界としても、今後中国人の観光客が大幅に減少すれば、大きな影響を受けることになるのであろう。

直前に中止された中国国家観光局の空きブース

 

(  2012年9月27日寄稿 )

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