旅の味 - うなぎの蒲焼 - by 小川 金治
- 2012.07.27
- 地酒・居酒屋 ほど酔い酒場(AI/OG)
< 2012年の土用の入りは7月19日、土用明けは8月6日、そして丑の日は7月27日 >
今年も「土用丑の日」がやって来たが、僕は動じない。うなぎの稚魚が少なくうなぎの価格が高騰していると、ニュースで取り上げていた。瞼を閉じると、「入船」のうなぎの味が脳裏から鮮明に蘇る。
宮崎県西都市は日本最大級の古墳群「西都原古墳群」で有名だ。今年の5月下旬に初めて「西都原古墳群」を訪れた。「ガイダンスセンター・このはな館」で無料のレンタサイクルを借り、古墳群を見学した。
この日の楽しみは、小林市に住む友人から聞いた「入船」のうなぎ。小高い古墳群の丘から、2km程北東の所にある「入船」を目指し、長い下り坂を自転車で一気に下った。
店内は一階と二階があり、畳敷きに座卓が並んでいる。暑い日だったので「うなぎ定食」と生ビールを注文。ビールには無料で「うなぎの骨の唐揚げ」の小皿が付いてきた。
パッリと揚がったうなぎの骨に、うなぎのタレが掛かっていて絶妙に旨い。ビール一杯ではもったいない量で、もう一杯飲みたいが昼なので泣く泣く諦めた。
「うなぎ定食」はうなぎの蒲焼き、伍汁、うなぎキモ焼き、糠漬け、ごはんが付く。備長炭で香ばしくカリッと焼かれたウナギは、厳選された地元宮崎県産(新富、佐土原)と鹿児島県産。旨さが口中に広がり、郷土料理の伍汁と相まって喉から胃に落ちて行く。口直しの糠漬けも絶品で、特別栽培のコシヒカリ糠で漬けた一夜漬け。恨めしいのはうなぎのキモ焼きで、もう一杯ビールが飲めた。夜だったら酒も良いなー。
行きはよいよい、帰りは怖いである。丘の上の古墳群への長い坂道を、自転車を押しながら上る。南国の太陽が容赦なく照りつけ、飲んだビールは全て汗になった```。
「うなぎ料理 入船」
宮崎県西都市穂北 電話:0983-43-0511
休業日:火曜日(7月第4週と第3週は営業)
営業時間:11時〜14時30分 16時〜20時
( 2012年7月27日 寄稿 )
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