故郷心の旅「秋葉街道を旅する」3

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 遠山郷の秋葉街道沿いドライブインの入口には、“梨元停車場”と書かれ、薄緑と空色に塗られたディーゼル機関車と客車がひっそりと置かれていました。昭和15年(1940)から30余年間、約30㎞の区間で木材を山々から運搬した遠山森林鉄道の車両で、歴史を語り継ぐ遺産として展示されています。じっと貨車を見つめていると、南アルプスの山合いで木材を切り出す樵の声や、ゴトゴトと音を響かせて走って来る樵列車の情景が浮かんできます。
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 秋葉街道152号線も、この先の地蔵峠は車道がないため、再び迂回することになります。将来の三遠南信自動車道になる矢筈トンネルを抜けて、飯田市内へと向かいました。途中の喬木村では、廃校跡の土手に満開の枝垂桜が色鮮やかに咲き、木の下では村の人々がお花見を楽しんでいます。明治6年(1873)に開校を記念して植えられたという樹齢130余年の「うじのりの桜」(写真右)は、先に消え去った学びの歴史を深く刻みながら、今日も春爛漫の姿を見せていました。
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 その後、渓谷沿いの曲がりくねった道を走り抜け、飯田市街中央高速を経由、伊那・高遠に向かいます。最終目的地である高遠城祉公園のタカトウコヒガンサクラは五分咲きではありましたが、快晴の空の下「天下第一の桜」にふさわしい見事な輝きを見せていました。
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おしまい
投稿者:にわあつし
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