2009ヨーロッパ鉄道旅日記7

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北の渡り鳥線
おもちゃ箱の様な町ツェレを後に、北欧の最初の訪問地コペンハーゲンに向かう。ツェレからハンブルグ乗り換えで約490キロの列車旅である。ハンブルグまでは通勤時間帯の区間急行に乗り込む。
 列車旅での一番大変な仕事がトランクの積み降ろしの作業だ。ヨーロッパでは長編成列車が多いので、必ずホーム案内板で車両停止位置を確認し、目的車両の停止位置で列車を待つ。列車到着と同時に、男性2人でそれぞれ車両のデッキ側とホーム側に分かれ、トランクの受渡しを効率よく行う。我鉄道旅の鉄則で、この作業から鉄道の旅が始まる。
 ハンブルグから乗車のドイツICEは、スタイルや車内の豪華さは最新ICE-3と同じだが、珍しい振り子式気動車ICE-TD形式で、200K/Mの速度を誇る。北ドイツからスカンジナビア半島までは、鳥のように島伝いに橋などで渡り継ぎながら進む「渡り鳥コース」である。1等車のドリンクサービスに喉を潤しながら移り行く車窓の風景を楽しむ。
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 ハンザ同盟の街リューベックを過ぎる頃、ただただ水平線いっぱいに広がる台地は、黄色い菜の花畑と緑の草原。そして、その合間に立ち並ぶいくつもの風力発電の風車が、北海やバルト海からの恵みの風を受けて力強く回っている。
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 鉄道・道路橋フェーマルン橋(963.4m)を渡るとやがて、在りし日の青函連絡船を想う、鉄道連絡船の中にICEは入って行く。約1時間、プッツガルデンとロービュを結ぶしばしの船旅は、フェーマルン海峡の景色を楽しみ、免税店を覗いたりの、変化に富んだくつろぎの時を過ごさせてくれる。連絡船から出たICE列車は、酪農の国デンマークの田園地帯を、コペンハーゲンをめざしてひた走る。
つづく
投稿者:にわあつし
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