2009ヨーロッパ鉄道旅日記9  by にわ あつし

NO IMAGE

x2000.jpg runs-in-stockholm.jpg
ストックホルムへ

 朝6時。白夜に近い季節は陽が昇るのも早く、空はもう明るい。コペンハーゲン中央駅の構内は旅行客の活気に溢れていた。今日はスウェーデン・ストックホルムを経由してノルウェーの首都オスロまで、1,219キロの鉄道旅。ストックホルムまでは、スウェーデンが世界に誇る高速列車X2000に乗車できるのが楽しみだ。

buffet2.jpg survice-breakfast.jpg

 予約してある1等指定席は朝食付き。木調のやさしさをふんだんに使った車内のインテリアは、北欧風のモダンな雰囲気を湛えている。座席テーブルでは、パソコンを開く乗客が目立ったのが今回の特色かな?

 ドイツ、フランスのICEやTGVなどの高速列車に比べると揺れが大きく感じるが、コペンハーゲンを発車すると、全長16キロのオレスンド橋を渡り、スウェーデンの入口にあるスウェーデン第3番目の都市マルメに到着。ここで列車は進行方向を変えると、ストックホルムへとひた走る。

gamlastan.jpg smallest-in-the-world.jpg
 
 ストックホルムでは、約2時間あまりの乗り継ぎ時間を利用して、市内ミニ観光を敢行。市庁舎で、噂のノーベル賞チョコを購入した後は、ストックホルム発祥の地、ガムラスタンに向かう。「北欧のベニス」と呼ばれるほど、いくつもの島から形成されているストックホルムはまさに水の都といえよう。ガムラスタンも一つの島からなる旧市街で、鮮やかな茶褐色の建物に挟まれた幾本もの石畳は、ついつい誘い込まれてしまうような異空間。そして路地裏の小さな公園に置かれた、「世界一ミニ」と言われる銅像に、この町の粋な風情を感じながらストックホルムをあとにした。

つづく

( 200年9月5日 寄稿 )