東日本大震災と磐梯熱海温泉、これからの観光福島を探る② トルヌス特別号から by 菊地 正浩
- 2012.07.03
- 地歴と旅(KK)

●磐梯熱海温泉地区には見所が多い
磐梯熱海温泉のある郡山市の歴史は、日本三大疏水の一つ安積疏水を抜きには語れない。


明治9年(1876)、明治天皇の東北地方行幸時、大久保利通などにより国の大規模事業の適地として安積地区が選ばれた。猪苗代湖より取水した安積疏水の完成は荒地を豊かな水田に変え、疏水を利用した沼上、竹之内、丸守の3発電所は地域の発展に貢献した。平成21年には、経済産業省が歴史的建物、施設に認定し、「近代化産業遺産」となった。五百川の畔、レンガ造りの建物が残りその風情を伝えている。
昭和40年の市町村合併で郡山市となり役場は、熱海行政センターと名を変えた。隣接の公民館に図書室があるが、歴史と伝統ある町なのに、図書館、歴史民俗資料館などがないのはやや寂しい。

磐梯熱海温泉の旅館「きらくや」社長の村田英男さんと、しばし歓談した中で観光協会、行政センター、公民館、地元の人などに聞いても判らなかった「姥捨山」について聞くことができた。通称安積山がそうではないかと言われたが、地獄沢を遡った、「仏峰」(ほとけっぽ)という山が姥捨山(姨棄山)と確認できた。
翌日、源泉神社脇の林道から仏峰を目指したが、残雪に阻まれて断念した。
≪ トルヌス特別号(2012年6月16日発行)から 2/4回 ≫
( 2012年7月3日 掲載 )
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