コンピューター・グラフィックで見る「パノラマ伊那市」の冬の展望

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 日本で唯一、東西に3000m級のアルプスを仰ぎ、市街地の中央を川が流れる街、長野県伊那市はニ年前から観光宣伝の「冠言葉」を「パノラマ伊那市」と決定して市営の宿や観光パンフレットにこの「パノラマ」を冠して使用している。そして昨年できたばかりの伊那谷のパンフレットにも「山の展望がごちそうです」と表紙に書かれている。
 ここに謳われている「パノラマ」や「山の展望」が最も美しく見える季節が今、冬である。
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 この景色に魅せられ、一昨年の大晦日、伊豆半島から車を駆ってコンピューター画家・工藤省三さんが伊那市の西の丘を訪れた。横浜で建築設計に携わっていた工藤さんは西伊豆の史跡の町・松崎へ移住し、本格的に伊豆半島の海と里山の景観をコンピューターで絵画作品にすることに成功、その数はニ百点を越えた。その活躍ぶりはしばしば地元の新聞や中央の雑誌で取り上げられている。
 初めて伊那市を訪れ、純白の峰々が続く南アルプス連峰を見たとき、工藤さんは「これこそ神々が住むところ」と思ったという。その感慨をしたためた手紙とともに、できあがった作品が私に送られてきた。荘厳な雰囲気をたたえて左端に立つ山が仙丈ヶ岳(3030m)、右の扇を広げたような姿が間ノ岳(3198m)、さらに塩見岳(3052m)と雪をまとった山嶺が続く。写真ではなく、そして絵でもない、新しい手法の「絵画芸術」は伊那市の農業公園「みはらしファーム・いちご園受付」に常時展示されている。
投稿者:森田芳夫
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