行った気分で味めぐり・離島の味を首都圏で by 荒木 啓幸
- 2016.02.07
- 旅のごはん (^Q^)アーン いただきまーす

皆さん、今年の旅のテーマは決まりましたか。
私は離島へ足を運ぶことにしました。今まで陸続きの天草諸島や桜島を除いて島というと、沖縄は本島だけ、その他は気仙沼大島、伊豆大島、佐渡島、小豆島そして生まれ育った横須賀の猿島しか行ったことがありません。どこも観光地として有名な大きな島で離島というには少し違うかなという思いと海が好き、船に乗るのが好きということで離島めぐりに決めました。
そこで、まずは情報収集をかねて東京で離島の味が楽しめるアンテナショップを訪ねました。
☆ 離島をテーマにした「離島キッチン」☆
「離島キッチン」は島根県海士町(あまちょう)観光協会が運営するいわゆるアンテナショップです。島の特産であるサザエ、白いかなど日本海の海の幸を手軽に楽しんでいただこうというお店です。ですから写真(浅草店)のように接待やデートに向くお店ではありません。
*神楽坂本店 東京メトロ東西線・神楽坂駅下車 徒歩3分
*水戸店 JR水戸駅ビル 6階
*浅草店 浅草松屋7階 EKIMISE内
営業時間 11:00~22:00
年中無休(松屋の営業に準じる)

店の一押しはもちろん海士町名物「さざえカレー」です。島の若者が4年の歳月をかけ試行錯誤を加えようやく今の味にたどり着きました。今やお取り寄せは一カ月待ちの状況です。
入口左の棚には奄美紅茶などの他の離島の特産品も売られています。この、他の島とのコラボレーションはメニューにも反映されていて今月のお薦めとして対馬の「とんちゃん焼」(韓国の影響を受けた独特のタレに漬け込まれた豚肉です)があります。
そして何と言っても離島の酒ははずせません。一例を挙げると淡路島・あわぢびーる、佐渡島・北雪梅酒、奄美大島・奄美の杜(黒糖焼酎)、石垣島・直火請福などが楽しめます。
場所柄、一杯やって東武電車で家路につく方もいるのでは??
それを裏付ける手頃なメニュー
「島のよくばり珍味セット・・・珍味3点とビール(焼酎に変更可)」
セットで¥1,000、この日の珍味は、サザエ味噌、このわた、イカの子でした。
ちなみにランチは¥950~¥1,080

次に訪れたのは九州玄界灘の「ご当地酒場・小値賀町」
長崎県五島列島の小値賀町(おぢかちょう)は豪快な180種の魚に恵まれています。昨年、日本橋にオープンした「ご当地酒場・小値賀町」は場所柄、昼時は周辺のビジネスマン、OLで賑わいます。その人気は二分されていて、一つは特産のかつお生節入りの“豪快!海鮮丼”(税込・千円)。もう一つは高級魚ひらまさをふんだんに使った“ひらす丼” (税込・千円)で、食べ方にコツがあります。ご飯を半分くらい、そしてひらまさの切り身を数枚残しておいて長崎名物ちゃんぽんスープをかけお茶漬け風にいただきます。どちらも小値賀から直送の間違いない味です。
そして夜は・・焼酎が優勢な九州において小値賀杜氏が手掛ける潜瀧酒造の日本酒が魚の味を一層引き立てます。


*ご当地酒場・小値賀町
東京メトロ・日本橋駅 B9出口直結
11:00~14:30 17:00~23:30
不定休(漁の状況により)
☆ 番外編・那覇市の「離島マルシェ」☆
いきなり沖縄に飛んでしまいましたが、ついでなので・・・「離島マルシェ」は沖縄の先島諸島(宮古島、与那国島など)の特産品を那覇市で紹介するアンテナショップです。沖縄本島に来られた方に、せっかくなので先島諸島へも足を伸ばしてみませんか・・と島の魅力を紹介するショップです。

先島の魅力を感じ取った方がすぐにでも旅立てるよう店内には沖縄ツーリストのカウンターもあり、フェリーや宿の手配も可能です。
*離島マルシェ
那覇市、牧志公設市場近く 国際通屋台村
ゆいレール・牧志駅 徒歩5分
10:00~21:00 年中無休
現在、1万箇所を超えると言われる限界集落、900市町村に及ぶ消滅可能性自治体、この言葉を聞くと必ず離島が頭に浮かびます。消滅率でいうと海士町は島根県のワースト5に、小値賀町は長崎県内で2番目と上位(?)にランキングされています。どちらも足を運ぶには遠すぎますが東京で美味しいカレーや丼を頂いて少しでも離島の役に立てれば幸いです。
( 2016年2月7日寄稿 )
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