『風林火山』第5回「駿河大乱」

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いよいよ今川家の内乱である花倉の乱です。勘助が乱に関わっていたのは完全な創作ですが、まさか兄貞久と刃を交え、兄が自害し介錯するという壮絶なシーンとなるとは……思ってもいませんでした。ちなみに貞久というのは、静岡県富士宮市の『吉野家系図』によると勘助祖父の名で、兄は先妻の菊一郎(のち貞継)と石松・藤七の三人がいたといい、愛知県豊橋市賀茂の伝承系図では、上に清七・清助の二人の兄がいたといいます。
勘助の策略で武田氏を討つというのは、梅岳承芳(今川義元)の軍師となる太原雪斎の策で、武田氏が福島越前守に加担しなかったため、肩透かしをくらった格好となりました。この流れをみると、これまで凡庸に描かれすぎた今川義元の実像もみえていいですね。本当は聡明な武将なのに、信長関係ではいつも貴族かぶれで、デブで短足の扱いでしたから。ちなみにこの乱で勘助と刃を交えた福島越前守の嫡男彦十郎はのちに北条氏の重臣となり、氏綱に気に入られて北条姓までもらう北条綱成です。『地黄八幡』の旗で無類の強さを見せたといいますが、このあたりもドラマにからんでくるとますます盛り上がりそうですね。
ここでようやく原作小説で最初に出てくるかませ犬・青木大膳が登場します。さすがに文庫1冊分の原作だけでは、1年分のドラマは辛いため、創作を交え引っ張っているわけですね。まあ、もっとも今回は顔見せ。この先、大膳と勘助がどうやって絡むのか楽しみですが……。
史跡紀行では静岡県藤枝市の花倉城や遍照寺などが紹介されていました。花倉城はJR藤枝駅からバスで行き、さらにバス停から徒歩1時間かかる大変不便な場所です。『風林火山』の小説では関連がなかったため、こちらはまだ取材しておりません。JR藤枝駅もJRになってからはまだ下車していません。よってスタンプも写真もナシです。すいません。
投稿者:管理人
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