新幹線を運転する2

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温暖化現象が進んでいるせいなのか、今年は、我が家の近く薩埵(さった)峠から望む冷ややかな日にくっきりと輝く富士山の姿の見える日が、少ないですね。峠近くに咲く桜も、天候のせいか夜明けの行灯のようにいつの間にか咲いて散っていくようです。
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さて新幹線を運転するバート2!季節は春。新幹線の沿線も、桜、菜の花、そしてれんげ草が咲き、運転台からの景色も180度花のパノラマでとても見晴らしが良く。と言いたいところですが、しかしこの季節、美しい花畑に群がる虫たちも多く、高速で走る新幹線電車の前はたちまち虫の雨かカーテンか。プチプチプチと、前面ガラスに当たってきます。運転士は、ウオツシヤー水を出してワイパーでガラスを洗い視界を確保しながら運転をして行きます。
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タイトルフォトは30年ほど前の富士山をバックに走る0系新幹線。0系が走る当時は、防音壁もなく、れんげ草が一面に咲きほこり、スカッとした風景でした。横から見る0系のフォルムはノスタルジックで懐かしいですね。700系のアヒル顔や500系の鋭いウエッジ顔と比べ優わな顔つきで、さしずめ仏顔と言うところかな??ところで、0系のこの先頭部分の中に結構広い空間があるのです。正式には運転室機器室と言うのですが、4畳半ぐらいの広さがあり、椅子も用意されています。業務で移動する職員がよく利用する部屋で、国鉄に入社仕立ての頃、私は、旅や帰省で新幹線利用の時、運転士に頼みよくこの通称ボンネツト室に乗せてもらいました。薄暗く外の景色も見えませんが、業務扱いで乗車させてもらっていたのでかなりの旅費の節約になった思い出があります。700系など新規車両にはこの室はないようです。
今、運転はすべて1人乗務で、東京~新大阪、最短2時間半、生理現象もままならず、乗務前から体調管理をするようです。国鉄時代は、ひかりは運転士2人乗務で、交代をしながら東京~新大阪を運転をしていました。トイレはもちろんのこと、食事交代もできたし、眠気覚ましのためか、社内販売のかわいいレディたちが必ずコーヒーなどのドリンクサービスに運転台を訪れてくれるなど、現在の新幹線運転士勤務と比べると夢のようでありました。これから0系運転当時にタイムスリップをして、当時の東京~新大阪間の運転旅日記を綴っていきます。パート3につづく。
投稿者:にわあつし
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