鉄道で巡るヨーロッパ心の旅10

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スイスの旅の2日目は、アルプス観光人気№1、ユングフラウ登山観光です。これはもう「スイスの魅力のすべてが凝縮されている!」といっても過言ではありません。トゥーン湖とブリエンツ湖の2つの湖に挟まれたリゾート地、インターラーケンを起点に、アイガー、メンヒ、ユングフラウなど、4000m級の大パノラマの懐を、登山電車で周遊するベストコースです。
私がユングフラウを観光する時は、インターラーケンに向かう途中、必ず寄り道して訪れる村があります。片方の湖、トゥーン湖のはずれトゥーンからトロリーバスで約15分。美しい城が湖畔にたたずむ、オーバーホーヘンの村に着きます。35年前、初めてスイスを訪れて泊まった当村のユースホステルで、満天の星の光に照らされた湖と、写し出される城のシルエット、そして月の光に浮かぶ、ユングフラウの山々の幻想的な世界に感動しました。以後訪れるたび、頬ずりをして家族のように迎えてくれるオーナー老夫婦の優しいこと。すっかりこの村のとりこになり、今回も旅の案内人として、皆さんをこの村に引き連れ、古城のある湖畔を散策するなど、癒しの時を過ごすことができました。
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オーバーホーヘンからは、インターラーケンまで連絡船に乗船。アルプスの白い山々や、湖畔に点在する三角屋根の街並みと、メルヘンチックな風景の中を進む約2時間の船旅は、至福の時を感じさせ、氷上を滑るように静かに進む連絡船も、周りの風景にしっくり溶け込んでいます。船はインターラーケン・ウエストに到着。そして隣駅インターラーケン・オストから、ユングフラウ登山列車の周遊が始まります。アイガー、メンヒ、ユングフラウと、主峰3山を仰ぎ見る展望駅、2061mのクライネシャイデックまでは、2つにコースが分かれており、私たちは、ラウターブルーネン経由で、300mの高さの断崖から流れ落ちるシュタウブバッハの滝を散策して、クライネシャイデックに向かいました。
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そして、ユングフラウ鉄道に乗り換え、山岳鉄道の頂点である、アイガーの北壁を貫くトンネルの終点、標高3454mのユングフラウヨッホ駅に到着。幸い快晴に恵まれて、トップ・オブ・ヨーロッパの名に値する展望を、楽しむことができました。登山電車に乗れば誰もが簡単に、富士山の標高に近い高さの、雪と氷の世界を満喫させてくれます。一歩一歩労して登る登山者へは、よく整備された道のサービス。また、労せずしても、誰にもすばらしい景色を眺めさせてくれる登山電車。2つのサービスを選択できる、スイスの観光に対する力の入れようには脱帽です。このユングフラウ鉄道は日本からの観光客も多く、登山電車内での日本語案内は以前からありましたが、最近のユングフラウヨッホ駅の中のレストランや売店などの設備はホテル並に整備され、3000m以上の雪に覆われた岩山のなか、存在すること自体が凄いです。
帰路はグリンデルワルトにて、ヴェッターホルン3700mの雄大な姿を仰ぎながら、スイス料理に舌包みを打ちました。
パート11につづく
投稿者:にわあつし
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