アーカイブズ心の旅1

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「京都市電」
 昭和50年夏。熱い陽射しの照りつける京都であった。車で京都入りした私は、円山公園の境内にある京料理の店「いもぼう」をめざし、混雑している東大路通り通りを走っていた。古都の路は一般自動車に混じり、観光バスやタクシーなどがひしめき合って大渋滞中。
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 そのとき「チンチーン!!」と車の集団のあいだを、「そこのけそこのけ!」と言わんばかりに、必死で鐘を鳴らしながら、チンチン電車が身体を振って走ってきた。とてもユニークで印象的な光景であった。それにグリーンとクリーム色の優しいスタイルは、京都の風情にぴたりと染まっていた。
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つづく
投稿者:にわあつし
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