スイス旅・絶景のラントヴァッサー橋撮影と「ベルニナ急行」乗車の知恵

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小関さんのブログ、スイス鉄道の雄・RhB(レーティッシュ鉄道)」の紹介は要領よく、興味をそそります。確かにグリンデルヴァルトやツェルマットを卒業したスイス・ファンが次に目指すエリアは、当然ここグラウビュンデン州しかないでしょう。
私自身昨年9月に、またこの鉄道を利用し、ダヴォスへ行って紅葉に彩られた山歩きをしてきました。かつてクール駅から南下してエンガディンの村々へ何年も通いましたが、そのたびに厳しい地形と格闘して敷設されたレーティッシュ鉄道の車窓から、思いもかけない山岳展望の旅を楽しんだものです。
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さて小関さんが触れていたスイス鉄道屈指の絶景と言われるラントヴァッサー橋は列車の窓から誰でも楽に撮影できますが、それには知恵が必要です。
目もくらむような谷にかけられたこの石橋は高さ65m、しかも半径100mの円弧を描きながら、列車はオーバーハングした岩壁をこじあけたトンネルへ突入します。写真は8年程前に私が車窓から撮影にしたものですが、クールからはできりるだけ最後尾の車両、しかも進行方向右側に席をとることをお勧めします。
ちなみにこのトンネルは1902(明治35)年に組み立て櫓無しに完成したと「スイス百科事典」(フィリズーアの項)にでています。ついでに、線路を支える石柱間のアーチ幅は各20mが五つ、岸壁に懸かった片アーチが一つだそうです。他に橋を仰ぎ見るように撮影できる場所が谷の下にあるようですから、よく調べてから次のフィリズーア駅で下車するのもいいでしょう。
もう一つ、小関さんが推奨していた人気列車「ベル二ナ急行」に私も乗りましたが、そのとき目にした気の毒な光景を忘れることができません。それはある夏、ザンクト・モーリッツ駅から満員で発車した列車が終点のイタリア、チラナ駅へ着いたときのことです。改札口に入国審査をする窓口があリ、そこで何人かの乗客が大声を上げていました。どうやらそれはパスポートを忘れて乗ってきてしまった人々が、ホームから出ることが許されないことに対する抗議の叫びのようでした。町の小さな店で本場のスパゲッティを食べて駅へ戻って聞いたところによると、彼らは折り返しの列車でスイスへ戻ったとのことです。スイスは今なおEUに加盟していませんので出入りにはパスポート必携です。お忘れなく。
投稿者:森田芳夫
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