『風林火山』第18回「生か死か」

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すいません、GW明けは蜂の巣をつつくような慌しさで、すっかり更新が遅れました。7日のアクセス数がものすごいありましたが、本当に申し訳ないです。
はい、今回の『風林火山』へ行きます。前半のすばらしさから変わってなんだか妙なストーリーになってきました。晴信が諏訪の由布姫を側室におきたいのは、由布姫が類稀な美貌の持ち主だったからで、ドラマでは父信虎も側室に所望しているように、まあこの親にしてこの子ありでしょう。その助平心にもいちいち理屈をつける晴信。家臣たちが反対するなか、勘助だけは稚児(わこ)は生まれれば諏訪の名跡を継げると賛成。由布姫を説得しますが、なかなか首をタテに振りません。
このあとの展開がすごく不自然。家臣の甘利が由布姫に自害をすすめ、勘助が駆けつけますが、由布姫は「彼は私に討たれにきた」と云ってるし、なアホな……。おまけに今度は三条夫人が来るが、イヤミを云って泣きながら去ってゆく。由布姫はまた「身を切られにまいった。私だけ無傷でいられない」と、晴信の側室になることを決意する。すごい変な展開です。以前の映画の三条夫人は大変嫉妬深く、しかも京都の公家の出なので、諏訪程度の姫など屁とも思っていないのが実像なのに、池脇千鶴にそれを演じる器量がないのかどうかわかりませんが……。あと内野勘助も軍師特有の非情さに欠けすぎています。諏訪の遺児寅王丸は、史実では消息不明になっていますが、あえてドラマに脚色するなら、寅王丸は晴信の叔父にあたるとはいえ、父の仇であることに変わりはないのですから、あとあと憂いを残すことは明らか。で、タイミングよく妹の禰々さんが亡くなってしまうのですから、勘助が入れ知恵をして寅王丸を殺害し、「諏訪の名代は晴信と由布姫様の子が継ぐ」としたほうが、おさまりがいいのです。
どうもそのあたりがNHK特有の愛だのなんだのと道徳っぽくするから、妙に人間臭い勘助になってしまい、非情な軍師像が描けなくなってしまうのです。軍師とは『三国志』の諸葛亮孔明のように人の感情に左右されてはならないものなのです。
史跡紀行ではなぜ今頃?の信玄堤を紹介していました。僕も昨年の夏、撮影に行ったのですが、JR中央本線竜王駅から徒歩20分はかかったでしょうか? あまりの炎天下の中だったので、もう少しで熱中症にかかるところでした。
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投稿者:管理人
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