『篤姫』第3回「薩摩分裂」

NO IMAGE

『篤姫』第2回は、初回より視聴率が高かったようで、まずまず順調な滑り出しの様子です。本書も売れますように。
しかし、今回のストーリーはタイトルとかけ離れた内容でしたな。物語の構成自体は決して悪くないものですが。メインはお由羅騒動ですが、その血生臭い展開を避けるように、大久保正助(利通)の謹慎処分ばかりが中心になってしまいました。於一(篤姫)は下級武士と交流をもつ肝付尚五郎に頼んで大久保邸を訪問し、カツオをプレゼント。嗚呼、カツオの刺身のうまそうなこと。
肝心の家督争いのほうはあっけなく収拾してしまった印象で、斉彬が藩主に就任します。そしてバカ殿であるはずの家祥(家定)が、意味深なことを斉彬に語り、ただの暗愚ではない印象を与えました。今後に注目です。
斉彬が帰国してもまだ謹慎は解けない様子でしたが、大久保の髯が伸び、明治維新後の風貌が笑えました。今回も於一篤姫は酒と鯛をもって登場。さらに貧しい暮らしに自分のかんざしを勧めますが、大久保の母に「己の生き方に誇りをもっている」といわれ、出入り禁止を言い渡されます。誇りを傷つけたと思う篤姫に対し、母が「傷つけたと思うのは驕り」といいます。随分道徳的な感がしますが、下級武士と上級武士の母という視点での描き方が見事でした。それだけにタイトルは拍子抜けの感が否めませんが。
史跡紀行では島津氏発祥の地・出水市を紹介。木之牟礼城跡、感応寺、米ノ津川、野間の関所跡、麓武家屋敷群など意表を突かれました。野間の関は『日本の街道ハンドブック』(三省堂)で原稿を書いたこともあるのですが、取材に行けるわけもなく、訪問したのは20年近く前の話でスタンプもありません。米ノ津川を渡る1両の肥薩おれんじ鉄道に哀愁を感じました。九州新幹線開業と同時にJRから分離されてしまった第3セクター。しかも土休日休みのところが多く、スタンプも押しづらい傾向にあります。ただし出水は新幹線の駅ができたので昔廃止されてしまった駅弁が復活した経緯もあって、昨年の京王百貨店の駅弁フェアで「かごんまくろ豚弁当」1050円を購入しました。京王百貨店の駅弁フェアは今年も22日(火)まで開催しておりますが、なかなか現地までは行けず、こういう機会しか写真が撮れません。今年も19日に駅弁を購入しましたが。
kagonmakurobutabento.jpg
投稿者:管理人
人気blogランキングへ