『天地人』第12回「命がけの使者」

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 すっかり更新が遅くなってしまい申し訳ありません。25日になってようやくUPできます。今週前半は完徹で、食事もロクにとれなくなるわで、マジやばかったです。本当。
 今回はいきなり春日山城が兵糧不足という窮地からはじまりました。謙信が春日山城に金蔵以外、兵糧は備蓄していなかったというのも変な話ですが。歴史作家先生たちが気にしていた謙信もう一人の養子だった上条政繁(鷲生功) がようやく登場しました。本当に一瞬だけでしたが。
 さらに武田勝頼(市川笑也)や妹菊姫(比嘉愛未)も顔見せです。勝頼は相変わらず暴君に描かれ、高坂弾正が諫めるわ、妹からも「兄は器を知らぬ」というひどさ。『甲陽軍鑑』が元になっていますので、仕方なしともいえるのですが、実際、2万ともいわれる大軍を越後と信濃の国境に進めているのですから、「本当に長篠で大打撃を被ったの?」と疑問に思う研究家さんたちもいるわけでして。現実、長篠敗戦以後、信長・家康が取り戻せたのは、それ以前の失地くらいなもので、この時点では甲斐・信濃に攻め込んでいません。菊姫はお船の方とキャラがかぶるような男勝りの登場でした。
●桑取って何処?
 今回のメインは軍需物資の援助を頼みに郷士のいる桑取へ兼続が独りで出かけるというアドベンチャーでした。兼続が桑取の長である斎京三郎右衛門へ会いに行く途中、怪我をした老婆を助け刀まで預けてしまいます。結局、背後から殴られ、牢に入れられるわリンチに会うわ、散々な目に会う兼続。景虎が金品を贈ってきたのに対し、兼続は真心で接し、結局、桑取の長を動かしたという道徳臭いお話でした。ところで気になったのは桑取の位置です。検索してみますと地図の赤囲みあたりで、ちょうど春日山の背後にあたり、東側の御館と南の信濃方面は景虎側におさえられていたとなると、西側を頼るしかなかったわけです。もっともこんな山間で米がたくさんとれたかは疑問なんですが。不慣れながら地図で初めてペイント挑戦してみました。あくまで管理人の推測です。
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●信綱の立場は……?
 もうひとつ気になった点は、お船と兼続の仲を嫉妬し、「そなたはわしの妻、わしが直江の婿とは不足か」と怒る直江信綱です。一応、お船と兼続が従姉関係なのですが、兼続を引き立てるための演出なのでしょうか。兼続よりずっと上位の重臣なんですがね。第7回でも書きましたが、長尾景孝説は年齢的に符合せず否定されているようです。総社長尾家の出自とされていますが、未研究なのでコメントは控えます。それにしてもお船が床で待っていても信綱は来ず、朝を迎えてしまい、ずっと見守っていた侍女のかよが足がしびれるというオチ……。当時の夫婦感覚にはなんとも理解しがたいことでした。これは次号への伏線のようにもとられたのですが果たして。
あと、他の先生方の批評も併せてお読みください。
橋場日月先生『日次記(ひなみき)』
 史跡紀行では相変わらず新潟県上越市の春日山城跡、さらに桑取谷、新潟県十日町市の犬伏城などが紹介されました。春日山城はともかく、桑取谷や犬伏城は未訪でさすがに写真をUPするのが苦しくなってきました。今回は春日山城跡から望む市内の眺めとJR十日町駅のスタンプ(いただきもの)で失礼します。
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投稿者:管理人
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