故郷心の旅「秋葉街道を旅する」2

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 静岡県の北の端、指折りの豪雪地帯でもある水窪の町は、ちょうど桜が満開。町の細い商店の通りには、縄文時代の昔からつながっていたという信州と太平洋を結ぶ「塩の道」の表示が、歴史の舞台を物語っておりました。
 地図を見れば、水窪を離れると青崩峠[標高1082m]を越えて、信州・遠山郷に抜けるルートになっているのですが、青崩の名の如く、たいへん崩れやすい地質層で、昔から秋葉街道の難所。現在、峠越えの道路はできておらず、将来は三遠南信高速道になるという部分的に整備された草木トンネルを抜け、峠を迂回。長野県との境であるヒョー越峠を越え、信州遠山郷に到着しました。
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 遠山の金さんの故郷とは違いますが、遠山川の堤防沿いは約2.5㎞、70本程はあろう桜並木が見事な花を咲かせており、散り際には、金さんに負けぬ桜吹雪が舞うことでしょう。遠山郷「飯田市上村・南信濃村」は、南アルプスの麓・遠山谷に開けた村で、町では「日本の原風景が残る山の里」として観光案内を行っています。その案内の中に、日本のチロル「下栗の里」の紹介があり、上村から看板に従って急坂道を登って行きました。
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 約20mほど坂を登り詰めると視界が開け、南アルプスの白い山々が目の前に拡がります。標高千メートル前後の山の急斜面を切り開き、耕地や民家が点在する風景は、アルプスの山々とともに美しい絵のようなロケーションです。澄んだ空気の中で、爽やかな時を与えてもらい、やがて村をあとにします。日本のチロル、下栗の里の印象は? といえば失言かもしれませんが、チロルと言うよりは、南アルプスシェルパの村? と感じつつ、遠山郷をあとにしたのでした。
5月16日につづく
投稿者:にわあつし
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