『天地人』第2回「泣き虫、与六」

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 気になる初回の視聴率は24.7%と『篤姫』の初回を大幅に上回る記録となりました。ただ、『篤姫』の場合は、初回が最低視聴率で後半尻上がりに伸ばしましたので、そのあたりは楽観視は決してできません。さらにこの順調な滑り出しのところ、その出鼻をくじく事件が起こりました。通常、大河ドラマは49~50回なのですが、今回は47回に短縮され、11月22日で打ち切られるそうです。これはあとに続くスペシャル大河ドラマ『坂の上の雲』がこの時間帯に続くことになったからですが、そうなると、スペシャルは3年続くわけですから、2010年度の『龍馬伝』、2011年度の『○○○○○』(未定)も47回前後で打ち切られることになりかねません。もちろんただ長々と放映するのも芸ではないことはたしかですが、今後の視聴率を含む動向を見守りたいところです。
 前置きが長くなってしまいましたが、本編のストーリーはまだ史実には連動しない創作部分で、雲洞庵での集団生活になじめない喜平次と与六。頑固でありながら健気に生きるミニ与六の行動ひとつひとつが(失礼! ゴロニャン)みたいで可愛い。そして雪の中、家に帰ってきてしまう与六を母が追い返してしまい、迎えにきた喜平次が「もう歩けん」という与六をおんぶし、その光景を母が見て感動しています。「いつまでもわしの側にいろ」と喜平次が本心を打ち明け、「喜平次の側にわしがおる」という子役たちの名演技で、おばさんたちの涙腺を緩ませる見事な反則技をつかいました。
 ここで冒頭の写真、大河ドラマに登場した風景に似ていませんか。そうです坂戸城遠景です。なんかブルーのフィルターをかければ、あのミニ与六を喜平次がおんぶして歩いた光景のようですね。実はこの写真、前回の写真も撮影した上田氏の力作で、大河ドラマ関連本の制作班が1年がかりで撮影した成果です。もし、これが版元のゴーサイン後から取材に出ていれば撮れなかった光景。本書ではこういった雪の風景も撮り降ろしで掲載していますので、ぜひお楽しみください。
 物語の終盤で時代が8年とんで、天正元年(1573)となり、妻夫木聡の樋口兼続にチェンジ。まだこの時点で14歳ですが、童顔(ごめんよ妻夫木君)だから許してあげましょう。与六と喧嘩していた又五郎も泉沢久秀となっておりましたが、他にいた近習たちの解説がありませんでした。とくに喜平次に年齢が近くリーダーシップをとっていたあの子どもは、誰に該当するのでしょうか。なかなかいい演技していただけに名前も出てこなかったのは惜しいです。
 妻夫木兼続は泉沢久秀とともに川中島に遠足気分で出かけたところ、高坂弾正昌信の一帯に遭遇。あとで追撃される窮地に陥りますが、なんとか危機だけは脱したようです。そして武田信玄が亡くなったあたりで次号に続きます。史実に対する解説は桐野先生の『膏肓記』「はしば先生の日次記」も併せてぜひお読みください。勉強になりますよ。
 史跡紀行では早くも謙信の居城・春日山城のあった新潟県上越市が紹介されました。市内の林泉寺や春日山城の大井戸などが登場し、JR信越本線の列車も出てきましたね。今回は春日山城とJR春日山駅のスタンプをUPします。ただし、春日山城へは春日山駅から歩くと結構大変ですので、直江津駅からバスで行くか、レンタサイクルをおすすめします。
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投稿者:管理人
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