2018年

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関東大震災の証拠が残る諸磯(もろいそ)隆起海岸
by 菊地 正浩

  • 2018.11.25

神奈川県三浦市三崎町諸磯は、1928年(昭和3年)9月1日、国指定天然記念物に指定された。穿孔(せんこう)貝(がい)の生息跡が昔の海岸線で、大地震の度に隆起してきたことが判る。 現在の波打ち際、一番下が1923年(大正12年)9月1日関東大震災で隆起した層。 二番目が1703年(元禄16年)12月31日(旧暦11月23日)、房総半島南方沖震源の元禄大地震。 三番目が818年(弘仁9年)の弘仁大地震。 最古のものは416年(允恭天皇5年)に発生した遠飛鳥宮付近で起きた地震によるものと地震学会が発表している。   諸磯隆起海岸   三浦半島の地層は三浦層、相模層、葉山層であるが […]

和歌山県・新宮市を訪ねて(2日目)by 有田 慎二

  • 2018.10.22

※1日目は2月25日投稿 遠いからなかなか行けない歴史のまちで、寺町、スイーツ、城跡をめぐる 朝一で「神倉神社」と「天の磐盾(ゴトビキ岩)」を拝む 1泊2日の新宮ツアー。2日目は朝一番に「神倉神社」へ。 じつはここも初めてではない。 以前、熊野速玉(くまのはやたま)大社を訪ねた際、ついでに足を運んではいる。が、このときは時間がなかったので石段は登らず、残念無念と言いつつ引き返した。そのときから、いつかは「神倉神社」の頂上へ、と思っていた。 いわば念願の地であった。まあ、そこまでいうと大げさだけど。   それから数年を経た今、改めて「神倉神社」の急峻な石段を見上げる。 念願叶ってここへ […]

台湾探鳥会  -雨の日の幸せな物語-   by 弘實 和昭

  • 2018.07.17

6月18日、午前7時に成田空港に集合した。乗客はまばらで、先頭を切って手続きを終え搭乗ゲート前で出発時刻を待つ。待合に備え付けてあるテレビが、大阪北部の地震を伝えている。 震度6弱。近畿地方の交通機関はほとんどストップしている。 死者も出ているという。何という旅立ちなのか。 天気は雨、梅雨前線が台湾から日本へと横たわっている。 その線に沿って小さな台風が北上して日本に近づいていた。 台湾はまだ梅雨が明けず、蒸し暑いはずである。 出発。中華航空で桃園空港に到着。チャーターしたバスに乗り込む。 我孫子野鳥を守る会の台湾探鳥会、参加者は16名。全員65歳以上、高齢者の団体旅行である。 ツアーガイドは […]

あしかがアートクロス  ~ 古民家に棲む ~  by 野﨑 光生

  • 2018.06.25

この不気味な少年はいったい? 何を見つめる 1     通りから歴史を感じる棟門をくぐると、昭和の古民家がどっしりと構える。 玄関先で待ち受けていたのが、その不気味な少年だった。彼はこの家の番人なのか? それとも… 「棟門の先に古民家が」     その少年のまなざしを気にしながら、玄関の敷居をまたぐと、正面の壁からは湧き出すように物体が! 壁から湧き出る! 2     さらに、薄暗い廊下を進んで行くと、階段の上がり口には再びあの少年が姿を変えてたたずむ。彼は番人ではなく、案内人なのか? 彼の見つめるその先は? 3   &nb […]

パノラマ伊那市~山を見る旅~by 野﨑 光生

  • 2018.05.09

<仙丈ケ岳(せんじょうがたけ)> あれに見えるは仙丈ケ岳! 深田久弥氏が名著「日本百名山」の中で「何よりその姿がよい」と称賛している山だ。 ここは長野県伊那市。南アルプスと中央アルプスを臨むこの展望都市は、“パノラマ伊那市”と呼ばれている。 アルプスにはさまれ“伊那谷”という盆地だけれど、天竜川が町の真ん中を流れ、広々としていて、閉そく感は全くない。 「桜越しに見る仙丈ケ岳」 <展望都市を巡る旅> この展望都市を、日の出から日没まで、カメラ片手に東から西へ。つまり、太陽を背に移動しながら、ファインダー越しに山々を眺める。スポットライトを浴びる山の姿を一日中楽しむ旅というわけだ。 水平に移動する […]