『風林火山』第12回「勘助仕官」

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ひと段落つきやっとタイムリーで見ることができました。
今回からようやく井上靖の小説原題に入るわけで、よくもまあここまでうまく引っ張ったものです。噛ませ犬・青木大膳とのやりとりも小説とは違うものになっており、大膳も板垣も勘助の謀略を見抜いていた設定です。しかし、大膳が竹槍のように尖った竹の切り先を踏み抜いたのは、勘助が偶然見つけたものでしょうね。そうしないと辻褄が合わなくなりますし……。原作を1年分に引き伸ばしたため、すでに勘助と板垣信方、武田晴信との対面を果たしているわけで、このあと勘助がどう晴信に仕官するのかが脚本家の腕の見せどころであったわけです。少々強引な結びが気にはなりましたが、まあ晴れて勘助が晴信に仕官するわけです。勘助は一度駿河富士の庵原忠胤のところへ挨拶に行ったあと、帰りに下部温泉。ああうらやましい。勘助仕官の年齢は史実だと51歳ですが、ドラマでは42歳になっていました。これは夏川純の年齢サバ読みか。でも42歳くらいにしないと内野勘助では無理がありましょう。
あと美童・春日源五郎(高坂弾正)登場。晴信と衆道の関係にあり、ラブレターまで後世に遺した人です。しかし、あれでは晴信と源五郎でなく、勘助と源五郎の危ない関係になってしまうぞ。そして勘助いきなり厚遇。200貫もらい、しかも晴信の一字をもらって山本勘助晴幸となります。「信」の字なら分かるのですが、将軍義晴の「晴」の字を与えることはあり得ない話。でも小説がそうなっているのですから仕方ないでしょう。出る杭の如く勘助、家臣団のイジメに……甘利虎泰が家臣との剣術の試合を仕組もうとし、勘助は真剣勝負しか受けないと断ると、晴信が刀を勘助に渡し、鬼美濃と恐れられる原虎胤が対決を申し出る。しかし、厚遇したかと思えばいきなり家臣のイジメの和に入っている晴信。信虎とのやりとりのときもそうでしたが、ずいぶんイヤミな性格にしていますね。
史跡紀行では信玄の隠し湯で知られる下部温泉と隠し金山の湯之奥金山、身延山久遠寺を紹介。身延山久遠寺は武田氏の崇敬を受けたといいますが、善光寺ほど知られていないんですよね。下部温泉は15年くらい前に行ったきりで、写真もスタンプもありません。実は「青春18」で来週行こうと考えていたのですが、間に合いませんでした。
投稿者:管理人
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