鉄道で巡るヨーロッパ心の旅・特別編

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フランス国鉄TGV、すごいですね!時速574.8km。架線から電気を取って走る鉄道の速度とは考えられません。時速581 kmのギネス記録を持っていても、実験線から先に進まない、JRリニア新幹線(写真右)も顔負けです。日本でこのニュースを知り、パリに着くと早々に、リヨン駅の書店で、SNCFフランス国鉄情報誌を入手しました。TGV試験車のスピード記録は、パリ東駅から、フランス・アルザス地方、ヨーロッパの十字路と呼ばれる美しい古都ストラスブールまで延びる、工事中の高速新線で打ち立てられたものです。
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情報誌で見る工事中の路線は、規模の大きさもさながら、ただ一直線に続く線路でありました。自然の生態系を壊さぬよう、また、風景を変えないようにして、広大な田園風景にマッチさせていく。日本の新幹線の、山々や込み入った住宅地を切り開き、縫うように進む風景とは根本的に違い、列車の速度も当然速く出せるだろうと感じます。それに列車とレール間、そして集電機器などとの絶妙な抵抗バランスなど、フランス国鉄の技術のすごさには脱帽です。
東海道新幹線で私が運転した0系電車の最高速度は210kmですが、カーブや勾配が多く、熱海駅など海岸線のルートや、住宅地の沿線や高架部など、速度制限も多くありました。東海道もフランスのような路線なら、東京~大阪間もかなり短時間で走れるでしょうね? 現在ではN700系など、電車の性能もアップしており、加速時間やカーブでの速度を向上させ、分刻みのダイヤを時間短縮に励んでいるようです。
ヨーロッパの鉄道の線路幅は、日本の新幹線と同じ、1435mm標準軌道(スペイン・ポルトガルは広軌1635mm)で、TGVなどの高速列車は、途中から高速専用線に入る、つまり、駅に関しては、TGV専用駅もありますが、ほとんどが普通列車と同じ駅から発着するため、旅行客には大変便利です。それに日本だったら、御蔵入りになるような年代物車両と、最新鋭の列車とが顔を揃えるなんて、とてもユニークな光景じゃないですか。
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今年5月パリ東駅へ、ドイツ最新高速列車ICE3(アイシーイー)が、初めて乗入れました。国際列車の発着が一番多いパリ。TEEヨーロッパ横断特急全盛の頃は、機関車が牽引する客車スタイルが多く、国境の駅で、次に走行する国の機関車が交代していた時代でした。今では各国の異なる電源区間も走行できる、優れものの高速列車が開発され、ドイツ・ICE高速列車も、パリの東駅に登場したのです。これまでより約2時間短縮の4時間半でパリからドイツ・フランクフルトまで直行。パリからの鉄道旅は、ますます便利になり、私も次回は利用しようと今から楽しみにしています。
ヨーロッパ鉄道心の旅パート3につづく。
投稿者:にわあつし
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