地歴と旅(KK)

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日本で初めての「地すべり資料館」  by 菊地 正浩

  • 2012.10.10

 我が国の宿命でもある地すべり、全国には1万ヶ所もあると言われる。  新潟県上越市板倉区は越後国の豪雪地帯、今冬、積雪の山が地すべりを起こし全国にTV放映されたことは記憶に新しい。  上越市板倉区(旧中頸城(くびき)郡板倉町)は、市の南東部、長野県飯山市に接し、関川の支流、大熊川、別所川の流域にある。南部は黒倉山を主峰とする山地。県史によれば、平安期は板倉郷で越後国頸城郡十郷の一つであり、高山寺本には「坂倉」、東急本は「板倉」で、いずれも「以多久良」の訓を付し、現在の板倉町付近とされる。  河川の他、元禄5年に着手し天明元年完成した、長さ25kmの上江田用水。寛文年間に着手し延宝6年完成した、 […]

親鸞と恵信尼ゆかりの里は日本のへそ  by 菊地 正浩

  • 2012.10.03

   新潟県上越市直江津の居(こ)多(た)ヶ浜。海水浴場、海浜公園、船見公園、佐渡汽船ターミナル、市立水族博物館、安寿と厨子王の供養塔、芭蕉の句碑などがある旅情豊かな海岸である。    日本のへそとして知られ、往古から京の文化と蝦夷につながる東の文化と接する境界であった。越後は争乱の絶えない要衝の地で、源平の戦い、源義経の奥州逃避行、春日山城を拠点とした上杉謙信などが歴史に名を残している。    「 文月や 六日も常の 夜には似ず 」    < 親鸞と恵信尼の出会い >  親鸞は美作国(岡山県)で、皇太后宮大進日野有範の長子として生まれた。比叡山に […]

東日本大震災後、福島県いわき市の活断層、湯の岳断層をフィードワークする② トルヌス21号から  by 菊地 正浩

  • 2012.09.20

東日本大震災から1年が過ぎ、確実な復興の兆しは、旅の世界においても見えてこない!! ※ これからの旅は防災抜きには考えられないか   ●「いわき浜通り地震」とも呼ぶべきM7、震度6弱の揺れと地表地震断層  東日本大震災の翌12日、長野県栄村で強震が発生した。内陸直下型地震である。これを契機に日本列島が北海道から沖縄の広い範囲で揺れ動くことになった。  そして4月11日、いわき市浜通りは突如下から突き上げられる地震に見舞われた。  地元で聞くと、「台所の流し台にあった物が、勢いよく遠くへ飛んで出た」と言う。福島県浜通りを震源とするM7(深さ6km)で、東日本大震災による誘発地震と発表された。東北 […]

東日本大震災後、福島県いわき市の活断層、湯の岳断層をフィードワークする① トルヌス21号から  by 菊地 正浩

  • 2012.07.31

東日本大震災から1年が過ぎ、確実な復興の兆しは、旅の世界においても見えてこない!! ※ これからの旅は防災抜きには考えられないか    この1年間「ニッポン」」の代々の関心事は、東日本大震災と、福島原発事故に関わることだったと言える。たとえ旅に出かけるにしても、「安心安全」が一つの価値基準となり、防災の観点なから、目的地、旅行コース、宿泊地、更には食材までチェックして出かけざるを得なかった旅行者も多かったに違いない。旅は楽しいものから、十分に注意しながら行動しなけれればならないものになり、これからの旅の形態に大きな変化をもたらすかも知れない。今後とも、大規模な地震が予想されているだけに、原発事 […]

大相撲よもやま話1  by 菊地正浩

  • 2012.07.23

   筆者は戦前、相撲の町両国で生まれ育ち、ファンの一人を自認しています。近年いそいろなスキャンダルでちょっと寂しくなった大相撲界の立ち直りを願いつつ、筆者が幼少の頃より温めてきた歴史の一端を披露し、若い方々に参考としていただきたいと思います。     大相撲発祥地1  富岡八幡宮は江東区の東京メトロ門前仲町駅至近にあります。筆者が子どもの頃は、通称深川の八幡様と言って、8月15日の深川祭りを楽しみにしたものです。深川祭りとは江戸三大祭(山王日枝神社6月15日、神田明神5月15日)の一つで、お神輿の見事さを見ようと全国から多くの観光客が押しかけます。この富岡八幡宮の境内が「 […]

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