AKAYA(赤谷)プロジェクト

AKAYA(赤谷)プロジェクト by  間 貞麿

 AKAYAプロジェクトというのは、正式には三国山地/赤谷川・生物多様性復元計画といい、平成17年にスタートした。群馬県みなかみ町北部(旧新治村)の約1万ヘクタールの国有林、クマタカの棲む森「赤谷の森」において、①地元住民で組織する「赤谷プロジェクト地域協議会」、②林野庁関東森林管理局、③㈶日本自然保護協会の三者が中核団体となり、協働で生態系管理をして行こうというプロジェクト。地域社会、政府機関(行政)、公益法人(NPO)のパートナーシップによる、生物多様性の復元による持続的な地域社会の保全管理の合意形成を目指しており、観光を含むこれからの持続的な地域社会づくりと自然保護のあり方のモデルケースとして評価されている。

 AKAYAプロジェクトとの接点は、赤谷プロジェクト地域協議会副会長である川古温泉浜屋旅館の主人・林泉氏が、当会会員の間貞麿の早稲田大学鉄道研究会の後輩であったこと。林氏は現在みなかみ町観光協会副会長で、合併前の新治村観光協会の時代から、群馬県の観光懇親会などで間と顔を合わせる機会があった。そういった関係の中で、間がAKAYAプロジェクトの情報誌、「赤谷の森だより」を手にする機会があり、活動に興味を持ったのがきっかけである。

 旅ジャーナリスト会議としては2009年9月、川古温泉に一泊してプロジェクトの概要などのレクチャーを受けたあと、実際に活動を見学し、さらに自然保護協会の方に同行していただき三国峠を歩いて越えるという見学会を開催した。これからも数年に1回程度、現地を訪ねて活動を体験する機会を設けたいと考えている。