歴史保存建築・近代建築(HRM)

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東京スカイツリーが二本?  by 菊地 正浩

  • 2013.12.01

  東京都墨田区向島一丁目(旧向島区向島町1)に隅田公園がある。墨田区だから墨田公園だと思うが、隅田公園である。隅田川の言問橋を渡ると対岸に台東区の隅田公園がある。こちらも浅草公園とか台東公園とは言わない。墨田区隅田公園のはずれに牛嶋神社がある。下町の人ならば知らない人はいない。ここに、撫牛が鎮座ましましている。撫牛の風習は江戸時代がはじまりと言われ、自分の身体が悪い部分をなでてから、牛の同じところをなでると病気が治るという。撫牛は文政8年(1825)頃、奉納されたもので、それ以前は牛型の石であったという。 撫牛信仰はほかにもあるが、古くは今から400年以上も前のことになる。福島県会 […]

「鑁阿寺(ばんなじ)の本堂」(足利市)が国宝に指定 ~足利学校と双璧に~  by 野﨑 光生

  • 2013.08.28

  ☆ ☆ 国宝誕生 ☆ ☆    栃木県足利市にある「鑁阿寺(ばんなじ)の本堂」が、去る8月7日に国宝に指定された。これを機に、久しぶりにこの名刹を訪ねてみた。  栃木県内の国宝指定は17件目で、建造物としては日光市にある「輪王寺大猷院霊廟(りんのうじたいゆういんれいびょう)(徳川三代将軍「家光公」の墓所)」以来61年ぶりのことであり、地元では大きな話題となっている。  鑁阿寺本堂は、足利尊氏の父・貞氏が正安元年(1299)に再建したものである。当時最新の建築様式であった禅宗様建築(ぜんしゅうようけんちく)を取り入れ、外来の新しい技術の受容のあり方を示していることなどが今 […]

復元なった東京駅3景  by 増井 隆之

  • 2012.11.05

2007年から5年の歳月と500億円と言われる工事費をかけ、98年前の姿に復元された東京駅へさっそく行ってきました。 写真を撮る足場探しに苦労しましたが、ここに3点を選んでご紹介します。 セスナから撮った空撮写真のように見えます。そして駅舎全体はまるでジオラマです。     ここへは誰でも自由に入ることができ、綺麗な東京駅の姿を撮影できます。 赤レンガの壁とドームの形を見ていると実に優雅な気分に浸れます。 ( 2012年11月5日 寄稿)) < 11月例会のお知らせ > 今月は都内下町の街歩きです!! 詳しくはこちらへ →   ” 旅じゃ ” 例会

中国の古い町並みを訪ねる③ 798大山子芸術村  by 弘実 和昭

  • 2012.07.05

< もと人民解放軍の軍事工場だった798大山子芸術村 >  中国の北京で最もホットで中国らしいと言える場所は大山子芸術村でしょう。もともと人民解放軍の軍事工場「798工場」だった所なので、「798芸術区」とも呼ばれています。  かつて市内に分散して多くの芸術家村があったのですが、2009年ごろ軒並み大型の建設用地に組み入れられることとなり、都市再開発での強制収容がおこなわれた。そのため、1000人以上の芸術家が立ち退きの渦の中に巻き込まれ、彼らは最後に798に辿り着くこととなったのです。結果として、この旧工場建物群は、貧乏なアーティストの卵を育てるインキュベーター装置として機能を始めることにな […]

中国の古い町並みを訪ねる② 北京胡洞(フートン)保存地区  by 弘実 和昭

  • 2012.07.01

< 北京の胡洞(フートン)保存地区は新しさと古さが混在する魅力の街 >  北京旅行に来たけどあまり時間がないと言う人には、故宮の北側に胡洞(フートン)がたくさん残る南鑼鼓巷(なんらここう)の街歩きはいかがでしょう。清朝の役人が住んでいたお屋敷街を胡洞といいますが、今では共同住宅や店舗などで利用されています。ホテルやレストラン、バーにも改造されています。オリンピックの後は衛生が行き届き実にきれいになりました。中国の歴史を思いっきり感じさせます。   ●フートンの建物は華北地方の伝統的家屋建築  フートンという呼び方はモンゴル語で井戸を意味します。このことは、元(モンゴル高原を中心に支配 […]