日本の旅館の建物(HRM)

日本にあるホテルについて考える  by 弘実 和昭

  • 2012.05.20

 ホテルと旅館は何が違うのかを考えたことがありますか。答えはあまりに簡単で、ホテルはベッドで旅館は布団。  この考えで殆んど正しいのですが、もう少し考えてみましょう。  この二つは、宿泊施設と言う事では何も違わないため、旅館業法という一つの法律で規制されている。法律上の区別は、旅館は和式の構造及び設備を主とする宿泊施設であり、ホテルはそれが洋式で作られる施設のことである。旅館にするには部屋数が5室以上必要で、ホテルは9室と旅館より多く作らなければならない。客室面積も旅館が7㎡(4.2畳)以上なのに対し、ホテルは9㎡(5.4畳)と大きい。  他にホテルには寝具は洋式(ベッド)であること、出入口及 […]

小さな旅館を楽しむ方法  by 弘実 和昭

  • 2012.05.14

 旅館に泊まってのんびり過ごす習慣は、日本人が昔から持つ優れた生活スタイルであった。ところが現在、旅館は3日に1軒ほどのペースで倒産している。経営が大変なのである。旅館には古臭いイメージが付きまとい、恋人との情事ですら、温泉旅館で燃え上がるよりは、海辺のホテルで失恋した方がカッコいいという時代になってしまっている。小さな旅館は本当につまらないのだろうか。  京都にお庭を見に行った時、小さな旅館に泊まった。明治時代に建てられた町家を最近になって改造した旅館である。今風にいえば200年住宅とでもいえる建物だ。京都の街は、幕末の騒乱、蛤御門の変の時に長州兵により火をつけられ、その大部分が燃えてしまっ […]