ヨーロッパ心に残る町6
- 2008.03.12
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アヴィニョン〔フランス〕
夕暮れ迫るのアヴィニョン橋は、ローヌ川を照らす夕日の輝きで、小金色に染まっていた。澄んだプロバンスの空の下、絵のように美しい風景は、つい踊りたくなるような幸せの気分にさせられる。
童謡でもおなじみのサン・ベネゼ橋は、中世の城壁で囲まれた町のはずれ、穏やかに流れるローヌ川のほとりで、川面に浮かぶように架けられている。城壁に囲まれた古都は、クリスマスを真近に控えてイルミネーションが町並みを飾り、露店の焼き栗屋では、熱く香ばしいひとときの味覚が、寒い街行く人々を誘う。
元ローマ法王庁であった巨大な宮殿を筆頭に、数々の美術館や美しい教会など、城壁の中の町並みには見どころが溢れている。忙しい時間で訪れた古都の、土産店の壁で賑やかに鳴いていたプロバンスの蝉の「チ、チ、チ」と唄う声が、毎日、私の店の壁でも鳴いている。冬に連れて来たプロバンス蝉だが、夏になって、我が町清水の蝉と仲良くなるだろうか? 鳴き声を聞くたびに、アヴィニョンの美しい風景を思い出す。 |
アヴィニョンへは、パリ・リヨン駅からTGVで約2時間40分。アヴィニョンTGV駅から町の市内まではシャトルバスで15分。在来線で他の都市から来ると、到着するアヴィニョン・セントル駅は町の入口だ。駅前からレビュブリック門を入ると、メインストリートがまっすぐ延び、法王庁や、サン・ベネゼ橋へは直線距離である。
パート7につづく
投稿者:にわあつし
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