発足20年を迎えるJRグループ各社

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1987年4月、公共企業体・日本国有鉄道の分割民営化により旅客6社、貨物1社の新生JRグループが誕生(国鉄バスは8社に分割)、この4月に発足20年の節目を迎えます。
70年代中頃より相次ぐ運賃値上げ、続発するストライキにより国鉄不信は国民の間に広がり、マスコミも連日のように国鉄バッシングを続けていました。そんななか、当時の中曽根内閣は行政改革の目玉として国鉄解体を断行。発足前夜には民放全局もさよなら国鉄特番を組み、高揚した雰囲気の中で国鉄は最後の日を迎えたのでした(余談ですが、筆者は国鉄最後日に開業した新駅・仙石線東矢本駅で地元仙台のさとう宗幸が駅周辺の様子をリポートしていたのが印象深く思い出されます)。分割民営化が果たして鉄道復権に繋がるか疑問視されていたなか、当時高校生(のレイルファン)だった筆者にとっても、不安と期待の入り交じるスタートであったことが昨日のように思い出されます。
その後しばらくの間は、車輌も駅も国鉄時代と何ら変わることなく(車体側面には大きな白いJRのステッカーが貼付されましたが、塗色はそのままなのであまり代わりばえしませんでした)、当時筆者が住んでいた仙台地区でも、ほとんど民営化を実感することはありませんでした。
※首都圏ではJR化直後に車内アナウンスでプロ野球速報を車掌がアナウンスするサービスが開始されたり、それまでの「国電」に変わる名称として「E電」が採用されたりと(まったく定着しませんでしたが)、多少変化の兆しは見えていたようですが。
しかし、数年で状況は一変しました。新型車両の導入、ダイヤ改良、斬新な車輌の導入や積極的な設備投資によるスピードアップ、さらにはアイドルを多用したイメージ戦略などにより、90年代初頭にはJR各社は大学生の就職人気企業の上位にランクインするようにまでなり、新生JRは見事に鉄道離れに歯止めをかけることに成功したのでした。
その後20年間、本州3社では消費税転嫁を除いて1度の運賃値上げもなく、特定地方交通線の廃止・第3セクター転換が終了した後は、JR線として廃止された路線もほとんどなく(可部線、上砂川支線、深名線など数えるほどです)、JR各社の経営は現在安定した状況にあります。これは、ひとえに各社のたゆまざる努力(関連事業の解禁など様々な追い風もありましたが)が身を結んだ結果と言えるのではないでしょうか。
今後も我が国の都市間・地域輸送の要として、JR各社にはますます頑張ってほしいものです。
さて、JR各社では現在JR発足20周年を記念して、今春の「青春18きっぷ」を8,000円(通常11,500円)で販売中です。発売は3月31日まで、有効期間は4月10日までとなっております。1回あたり僅か1,600円でJRの普通・快速列車が乗り放題となり、普段以上にお得です。筆者もさっそく1冊購入しました。
投稿者:小関秀彦
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