鉄道で巡るヨーロッパ心の旅12

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イタリア・ユーロスターは、またも定刻どおり、大理石造りのフィレンツェのホームに滑り込みます。ルネッサンスの都は、快晴に恵まれすぎてか、とにかく暑い日です。約5時間の散策タイムの計画は、市内バスで街が一望できるミケランジエロ広場からスタート。バスは市内を迂回するようにして坂道を登り、駅から20分ほどで、ミケランジェロ作の、ダビデ像のレプリカの立つ広場前に到着しました。
バスを降りようとした直前、百人以上のイタリア女学生の集団が、折り返しのこのバスに乗ろうと、バスの入口を取り囲んでいます。
「ヤバイ!降りられるかな?」
と思う間もなく、ドアは開き、降りる私たちを車内に押し込むように、勢いよく乗り込んできました。運転手は高見の見物です。私は必死で、前方をふさぎ押し入る女学生たちのグラマーな胸元を、容赦なく押し捲くり、掻き分けながら、必死で旅行メンバー全員を降車させました。女学生たちの無秩序さに、みな少々興奮気味です。広場から望むフィレンツェの美しい情景にたたずみながら、気を和らげることにしました。その後、アルノ川に沿って歩き、ポンテベッキオやドウオモなどの名所を自由散策。そして、再びユーロスターに乗車。ボローニャを経由して、深夜のベネチア・サンタルチア駅に到着しました。
翌朝のベネチアもすこぶる快晴。ホテルを出ると、すぐ横のサンタルチア鉄道駅前から、ヴィポレット「水上バス」に乗船。ちょうど朝のラッシュ時間帯で、大変な混みようです。20分ほどでサンマルコ広場に到着です。
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着くとすぐ、みなさんからの希望であった、ゴンドラクルージングの交渉です。広場前の桟橋は、客待ちのゴンドラが並んでいます。さっそくゴンドリエーレ「漕ぎ手」に声を掛けます。ミュージック湊者を付けて1槽120ユーロ(19,800円)を希望。しかし、漕ぎ手をいれて、1槽の定員が7人までなので、私たちメンバー11人では、3槽必要とのこと。
結局、予算オーバーのため、ミュージックなしで、1槽100ユーロ、2槽で周ることになりました。コースは、ゴンドリエーレ任せでしたが、溜息の橋など、華麗なベネチアの水上の迷路を楽しませてもらいました。ゴンドラは平均1槽100ユーロ(16,500円)、6人まで乗船でき、所要40分~1時間のクルージングが多いようです。値切る交渉も必要で、できるだけ定員近い人数で乗れば割安になります。ゴンドラ乗り場は、サンマルコ船着場あたりが多く、ここからのクルージングは、ベネチアのハイライトを周ってくれるので、初めてのゴンドラ乗船にはおすすめです。
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細い路地裏を見上げれば、洗濯物が心地よい風に干され、小橋から眺めると、カンツォーネの歌声とともに観光客を乗せたゴンドラが、家並みの隙間の運河を漕いで通って行きます。サンマルコ広場の鳩と戯れる人々や、鐘楼の響きなど、ベネチアは何度訪れても、いつも新鮮に心弾む街です。みなさん、たくさんの土産ものを手に、ベネチア始発のチザルピーノで、再びアルプスの国へ帰ります。
パート13につづく
投稿者:にわあつし
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