三浦半島油壺湾1

NO IMAGE

sailboatharbor.jpg
浸食谷の沈水による狭い湾内は油を流したように波穏やかである。ヨットハーバーとして有名だが、国土交通省国土地理院の験潮場が設置され、毎日水位測定が行われている。日本水準原点に送るデータや、地球温暖化による海面上昇、地震予知等に資する重要なところなのである。
1dayfreeticket.jpg
●京浜急行とバスを乗り継ぐゆったり旅
 旅ジャーナリスト会議の会員である、(有)ブルボンクリエイション小出文彦氏が企画・制作し、会員の多くが執筆と写真協力した、『新・全国フリーきっぷガイド‘07~‘08』(人文社発行)の中から、京浜急行電鉄(鈴木龍生記)のガイドを参考にしよう。京急品川駅で「三浦半島1DAYきっぷ」(1900円)を購入、特快で三崎口駅まで約1時間余のゆったり旅である。乗車して走り出すとすぐに気がつく。なぜか車内がゆったりしており、騒音も振動も感じない。
 鈴木氏によれば、「明治32年(1899)日本で3番目、関東では最初の電車として、生まれた時から標準軌1435mのレールで走り続けており、軌間で考えると新幹線などは孫みたいなもの」と評している。そのとおりの実感でスピードこそ違うが、新幹線のぞみの気分といってもよい。1DAYフリーきっぷの特典をあらためて見てみると、京急バスは金沢文庫以南で全線乗り放題のほか、優待割引となる施設が色々とある。三浦半島のチラシを見ながら、あれこれ計画を練るのも旅の楽しさである。
misakiguchi-sta.jpg aburatsubobusstop.jpg
●三崎口駅から京急バスで油壺へ
 終点三崎口駅前からは各方面へのバス路線が多くある。電車から降りた観光客の多くは、城ヶ島や三崎港へのバス停に並ぶ。やはり城ヶ島の景色と日帰り温泉、そしてお目当ては三崎魚市場のマグロなのであろう。それに比べ油壺へのバス停は心なしか寂しい。バスは約20分間隔で運行されており、結構便利である。フリーきっぷを見せるだけで何処でも乗降できるのも便利である。バスは三崎口駅前を出発すると、15分位で終点の油壺に到着する。暖冬なのであろうか1月だというのに、菜の花や梅の花が咲き、畑では農作業をする姿も見られる。沿道には所々マグロの料理が食べられるお店の看板が目について途中下車したくなる。
 終点油壺のバス停(写真右)は、何と立派な公衆トイレの建物の真ん前である。観光地トイレの充実は筆者の取り組んでいるテーマの一つであり、このような光景を見ると心なしか嬉しいものである。しかし、折り返しバスの発車場所前には、昔の駄菓子やのような古いおみやげ屋が2軒並んでおり、それぞれにおばあさんがいるだけである。店を覘いても、どうも売れそうにないみやげ物で、なんとも侘しい光景である。
パート2につづく
投稿者:菊地正浩
人気blogランキングへ