トイレの守り神 明徳寺

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 修善寺から天城峠へ向う国道414号(下田街道)を走行すると、車窓からひんぱんに「トイレの神」「便所の神」という看板が目に飛び込んでくる。日本トイレ研究所のメンバーとしては、トイレの守り神と聞いては見過ごすわけにはいかない。注意深く案内板に従って狩野川沿いを行く。この付近は天城山に囲まれた谷あいの集落が、湯ヶ島温泉を中心に集まった温泉町である。修善寺温泉から月ヶ瀬温泉を通り湯ヶ島温泉の手前に嵯峨野温泉がある。そこが市山という集落である。嵯峨野温泉は大正末期の掘削で開けた温泉であるが、名称は付近の風景が京都の嵯峨野に似ているためといわれる。この市山にトイレの守り神「東司(便所)守護神、烏枢沙摩明王」が祀られている明徳寺がある。
 寺の由緒は室町時代、僧珠龍が当地に巡錫草庵を結び、その時の年号をとって明徳寺とした。応永29年(1422)卯月、古本尊聖観世音像の修理を記念して石段の上に槙を植えたが、今や樹齢約600年を誇るものである。元和元年(1615)僧聞国逸和和尚韮山真珠院より秋山忠益禅師を排請し開山となし曹洞宗に改宗今日に至る。
東司(便所)守護神、烏枢沙摩明王の由来
 元々はインドの火の神、密教に取り入れられ明王号を付された。不浄のものを浄化し清める徳を持つ神様で、仏教と同時に中国から伝来した。「下」のお世話にならないように、心を清浄になごやかに毎日の生活を過ごせるよう、多くの人が参詣に訪れる。便所に祀る札、身体につけるお守り、下着類を売っている。守護神は五百余年前より明王堂に安置お祀りされている。
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 以上ですが、観光地、山岳、災害時、の向上に協力している旅ジャーナリスト会議を代表して、トイレの守り神に参拝いたしました。
投稿者:菊地正浩
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