『天地人』第1回「五歳の家臣」

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 はい、とうとう始まっちゃいましたね『天地人』『風林火山』『篤姫』と続けて3年目になりますが、本年度も無事完走ができるでしょうか。仕事の関係上、さすがにしんどくなっているので、今後はリレー方式も検討していますが……ともあれ、また1年間お付き合い願います。
 今回はスペシャルとして45分のところを、75分と30分も延長して放送する力の入れ方。最初から飛ばしすぎて後半バテバテにならないことを祈ります。オープニングは天正14年(1586)、秀吉が大金で兼続を臣下に加えようとしますが、金では動かない姿勢の兼続が登場しました。豊臣秀吉(笹野高史)は、これまでの秀吉役を演じた役者のなかで、五本の指に入るほど味があるのではないでしょうか。その代わり北政所さんは老けすぎているような気が……失礼、仲間ねねさんを見たあとだからギャップがあったとしてお許しください。
 時代のほうは永禄7年(1564)から始まります。ちょうど坂戸城主・長尾政景が宇佐美定満と野尻池で舟遊びの最中に溺死してしまう事件です。同時になんと尾張の織田信長(吉川晃司)も登場し、我が故郷の小牧山城まで出てきたのはビックリしました。しかし、秀吉の前身である藤吉郎さん老けすぎ。まぁ猿顔なのでちょうどよいかもしれませんが。『風林火山』では信長は一切登場せず、視聴率がとれなかった失敗に懲りたのか、今回は信長の時代から絡ませて、秀吉・家康と続くようですね。視聴率とるにはオーソドックスな手段でもあります。
 ストーリーは阿部寛の上杉輝虎(謙信)の話でもたせつつも、可愛らしいミニ与六(加藤清史郎)中心に話が流れましたね。ちょっと賢すぎる感がありますが、いい子役を抜擢しました。仙桃院(高島礼子)はミニ与六を見て、「星が見えた」などとメルヘンチックなこといってるし、「北斗の七星」とかいって、与六(兼続)を劉備の軍師・諸葛亮孔明になぞっています。まぁ原作の『天地人』も天の時(魏)、地の利(呉)、人の和(蜀)のまるっきり『三国志』ですから、今後も三国志のエピソードを採用してゆくのかもしれません。結局、与六は喜平次(景勝)の近習として、家を出て雲洞庵に行きますが、あの輝虎を崇拝していた与六が、輝虎と面会したときのギャップはなんとかならなかったものでしょうかね。
 今回はドラマのつくりとミニ与六の可愛さに助けられた感はありますが、気になる初回視聴率でお手並み拝見といきますか。
 それはともかく、本年度もまた桐野先生の『膏肓記』かわい先生の『豊泉堂雑記』橋場先生の『日次記(ひなみき)』などなど、歴史作家先生のブログと連動しながら、1年間大河ドラマ『天地人』を楽しみたいと思います。
 史跡紀行では新潟県南魚沼市の景勝・兼続の生誕地である坂戸城と雲洞庵が紹介されました。僕が現地を訪れたのは昨年1月の雪のさかりでして、坂戸城が吹雪で撮れなかった思い出があります。結局、雪が止むのを待って喫茶店で30分ほど待機したのですが、止む気配なく撮影はNGでした。こちらの南魚沼市は本書のデザインを担当した上田氏が取材しました。なんていったって上田の庄ですから、少なからず縁があったわけでして……。ということで第1回は上田氏撮影の雲洞庵と最寄のJR上越線六日町駅のスタンプをUPします。
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はい、今回からはじまる天地人関連写真・スタンプのコーナーの元ネタは、大河ドラマ『天地人』の副読本となる下記の本です。ただし、場合によっては本で紹介しきれなかった写真やスタンプが登場することもありますので乞うご期待!

tenchijin.jpg 『天地人 直江兼続』

(メディアボーイ) B5版 144P 1600円
2008年11月発行。12月2刷。直江兼続の生涯をつづったダイジェストはじめ、五大合戦戦記ドキュメント、政治面でみた兼続像、兼続ゆかりの南魚沼・上越・与板・会津若松・米沢の紹介、さらに資料編では上杉氏の版図変遷・関連史跡・人物事典・略年表・略系図など従来の構成から一新させました。巻末特集には肖像と甲冑選、スタンプコレクションなどをもうけています。まさに兼続のすべてを徹底検証した充実の一冊。代表の森田芳夫氏も寄稿しています。

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投稿者:管理人
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